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訪問客
第一章
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言うのはこの事実からだった。
「私も売れるのはいいですけれど」
「それでもなんですね」
「そうです、売ってどうかっていうものもありますから」
 高雅に答える、おじさんの倫理観はしっかりしていた。
 それで二人に何度も念を押して言うのだった。
「お客さん達がよければいいですが。ただ」
「ただ?」
「ただっていいますと」
「若し何があっても別のお部屋は用意してますから」
 おじさんはここでも二人に倫理観を出して話す。
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