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SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第六章 《圏内事件》
第41話 マイホーム2
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出そうとする。
 その隙に俺はシリカにさらに近づく。
「なんだよ、昨日の温泉でのこと忘れちゃったのかよ」
「お、温泉……あ……えっ……と、ということは、あたしたち……えーー!?」
「………………ごめん、やりすぎた」
 さすがに顔を真っ赤にして驚くシリカを見て、やりすぎだと後悔した。
 好きな女の子をこういう冗談でイジワルするのは、さすがに悪い気がしたからだ。
「……へっ? シュ、シュウさん?」
「ちょっとイジワルしすぎた。ごめん。……とりあえず服を着てくれ、話はそれからだ」
「は……はい……」
「それじゃあ、向こうで待ってるから……」
 そう言って俺は立ち上がり、シリカに背を向けてキッチンへ向かう。
 そういえば、昨日の昼から何も食べてなかった……そりゃ腹減るわけだ。

 そんな事を考えながら、俺は手軽に食べられる物をテーブルに並べてシリカを待った。



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 部屋で服を着てきたシリカと、手軽に食べられるものとして用意したパンを食べながら、さっきの事について話した。
「もう、本当に焦りましたよ……」
「ごめんな……」
「別にいいですよ。結果的にはあたしの事を考えて止めてくれたことは嬉しかったですし……それに、約束しましたから……」
「約束?」
「もう忘れちゃったんですか! 温泉であたしに言ってくれた『現実《リアル》でも絶対に会おう』って約束してくれたじゃないですか!」
 シリカが顔を赤くして俺に怒ってきた。……確かにキスしながら言ったなー、俺。
「いや忘れてないって、ただ……物凄く恥ずかしいから思い出すのを躊躇(ためら)っただけで……」
「そ、それはお互い様ですよ……」
 そう言ってから、俺とシリカは無言になってしまった。
 ……なんだ、恥ずかしいような照れくさいような居心地の悪さは。

 そうやって(しばら)く無言でいると、シリカが思い切ったように俺に言ってきた。
「シュ、シュウさん!」
「な、なんだよ……」
「あの……家の中見て回りませんか? そういえば、よく見てなかったですし……」
「……そういえばそうだな」
 昨日も中をよく見る前に温泉に行っちゃったしな。
「なら見回るとしますか」
「はい」
 そう言って俺たちは椅子(いす)から立ち上がり、家の中を見て回ことにした。



 見回ってみると家は二階建てで、一階全部と二階の少しが和風で、残りはSAOのほとんどの家と変わらないデザインの家具やベットがあった。
 一階にしかキッチンはないが、俺とシリカの料理スキルでもすべて使いこなせるか分からないほどの道具と大きさだった。
 そのキッチンの大きさはなんと一階の約1/4はあり、一階の残りはさっきまで寝ていた十六畳(じゅ
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