第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第六章 《圏内事件》
第41話 マイホーム2
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くら夫婦だからって、俺がさっき一瞬想像してしまったことは起こってないということだ。
「ふぅ……よかった」
安心してため息をつきながら、気恥ずかしくてよく見ていなかったシリカの顔を再度見直す。
落ち着いて考えてみたら……こんな可愛い子と現実じゃないとはいえ、何回もキスしたんだよな。
そういえば、俺がシリカの寝顔を見るのは珍しいことかもしれない……ほとんど俺はシリカに起こしてもらってたし。
そう考えると、シリカの寝顔とその唇から目が離せなくなる。
――シリカの唇、柔らかかったな。もう一回くらいなら…………って! 何考えてんだ俺! 寝てる時にしたらダメだろ!(寝てなくてもどうだか分からないけど……)
俺は必死に今考えたことを首を振り追い出し、これからどうするか考える。
時間を確認すると午前六時五十八分……あと少しでシリカがアラームをセットしている時間だ。
……仕方ない。
そう思い俺は急いでウィンドウを出し、シリカのアラームの画面にする。……よし! やっぱり七時ジャストに鳴るようになってる!
確認してからすぐにウィンドウを閉じて、俺は残りの時間を大人しく寝たふりをして待つことにした。――すると数分経ち、
「ん……ふぁぁ、………………あれ? …………ふぇぇぇぇ!!?」
アラームに気づいたように小さな声を出して起きたと思ったら、暫くして状況が分かったらしく、慌て始めるシリカ。
……悪いけど、ここは寝たフリをして逃れようと思ったのだが、
「え? あ、あれ? あたしなんで……シュ、シュウさんと…………と、とりあえずシュウさんが起きないうちに…………あれ? もしかして、シュウさん……起きてます?」
なんでだかシリカにバレてしまう。なんでだ!?
「シュウさーん、顔赤いですよー……そろそろ目を開けた方がいいんじゃないですか?」
シリカの奴さっきまで慌ててたのに、多分寝起きで頭働いてないで、俺と一緒に寝ていただけだと思ってるからこんなにも早く素に戻れたな。
自分の格好は確認した素振りは無かったしな(薄目を開けて確認した)。
「……本当に目を開けて良いんだな? なら開けるぞ」
「何を言ってるんで……あっ! ちょ、ちょっと待って下さい!」
そこでやっと自分の恰好に気づいたのか、再び慌てだすシリカの腕をつかみ起こして向かい合って座り、ちょっとした悪戯心でシリカにイジワルをすることに決める。
俺は目を開けてシリカに向けて笑いかけ(上手く出来てたかは謎だが)ながら言った。
「シリカ、昨日は楽しかったね」
「き、昨日!? え、ええとな、何が……」
やっぱり俺と同じで昨日のことをすぐには思い出せないシリカは、自分の恰好と俺の言葉に慌てながら必死に思い
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