第二章
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「まあとにかく色々な」
「それでより調べて」
「それでやっていくんだな」
「そうするさ。さて、何処から攻めるか」
龍輝は笑いながら目を輝かせる。
「楽しみだな」
「ああ、頑張れ」
「吉報を待ってるからな」
友人達もエールを送る、龍輝は佳奈に告白しそのうえで彼女にすることに挑戦することとなった。だが調べているうちに。
彼は友人達にこう言うしかなくなっていた。
「難しいなんてものじゃないな」
「ゲットできないか?岩瀬は」
「難しいか?」
「相当な」
そうだというのだ。
「あれはまるで熊本城だな」
「石垣が反り返っていてよじ登ることすらできないっていうあの城か」
「西郷さんも陥落させられなかったっていう」
「ああ、あれだよ」
まさにその難攻不落の城だというのだ。
「加藤清正さんの最高傑作だよ」
「っていうか何でここで熊も城なんだろうな」
「そこも気になるんだけれどな」
「俺熊本生まれなんだよ」
それで話に出したというのだ。
「とにかく簡単にはいきそうもないな」
「ガード固いんだな、やっぱり」
「告白してもか」
「これまで告白してよしと言われた奴は零人だったよ」
調べた結果このことがわかったのだ。、
「一人もいなかったよ」
「ああ、やっぱりそうなんだな」
「一人もいないんだな」
「しかも剣道初段だけじゃなくてな」
今度は身体能力だった。
「空手二段だってよ」
「おい、空手二段って下手なゴロツキだと何人でもまずいぞ」
「危険だぞ」
「で、中学時代に強引に彼女にしようとしたチンピラが急所を攻撃されてな」
どの場所かは言うまでもない。
「危うく潰れるところだったってよ」
「・・・・・・怖いな、おい」
誰もがこの話には引いて蒼白になった。
「本当に潰れたらどうするんだよ」
「そこを攻撃してくるか」
「怖い女なんだな、岩瀬って」
「普通しないだろ」
「空手は空手でも殺人拳らしいんだよ」
活人拳の方ではないというのだ。
「他にも目つぶしとかあるらしいからな」
「チンピラが何人でも勝てないな」
「洒落にならない奴だな」
「中学時代は女豹って言われてたらしいんだよ」
猛獣だった。豹を猛獣と言わねばこの世に猛獣という存在はなくなってしまうと言っていい、豹は虎やライオンと並ぶ猛獣である。
「俺は考えてないけれど強引にも無理だからな」
「男として終わるか目が潰されるか、か」
「特殊部隊の工作員みたいだな」
「それであの性格だからな、面と向かった告白は受け付けない」
「まさに熊本城だな」
「それだな」
龍輝の出身地の象徴であり西郷隆盛が率いる薩摩隼人ですら陥とせなかった城だ、佳奈はまさにそれだというのだ。
だが龍輝はここでこうも言った。
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