第一話 箱庭召喚!
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は、この箱庭にも例外なく適用されていること。
少し話しただけで、黒ウサギからだけでも、これだけ有力な情報を得る事が出来た。勝はそれを聞き耳立てて聞いていた程度ではあるが、大まかなことは理解することが出来た。
三人の最後の――十六夜からの、「この世界は楽しいか?」という質問にも、黒ウサギは元気よく「YES!」と答えた。黒ウサギの名を使って保障したところを聞くに、どうやら、退屈するような世界でない事だけは確かだ。
しかし、勝にとってそれは本当にどうでもいいことだった。楽しいとか、楽しくないとか、そういったものは二の次であり、今一番に知りたいことは別にあった。
「・・・・・・黒ウサギ、さんでいいのかな?」
「はい。どうかなされましたか?」
「――この世界は、その恩恵とやらがあれば・・・・・・無限を追求し続けることは可能だったりするのかな?」
「――? それは具体的に、どういった意味合いでしょうか?」
「・・・・・・いや、やっぱいい。今のことは忘れてほしいな。これは自分で確かめるべきことだから」
「?」
黒ウサギは小首を傾げて疑問符を頭に浮かべているが、勝はその答えを聞きたく無かった為、自分から話を打ち切ることにした。
何故なら、答えを聞いてしまえば、それが無理か可能かということが分かってしまうのだから。こういうことは、一生涯掛けてやるべきだと考えているからこそ、勝はその答えを聞かなかった。
「それでは、ここから少々歩きますが、我々のコミュニティに向かいましょう」
凄くご機嫌な様子で、黒ウサギは森と森の間に出来ていた一本道を歩きはじめる。三人もここの地理には詳しく無い為、黒ウサギの後に続くことになったのだった――
――場所は箱庭二一〇五三八〇外門。ペリベッド通り・噴水広場前。
「あ、ジン坊ちゃーン! 新しい方を連れてきましたよー!」
ジンと呼ばれたダボダボのローブを着た少年がハッと顔を上げると、そこには良く見知った黒ウサギの顔と、見知らぬ三人の顔が見受けられた。
「お帰り、黒ウサギ。そちらの三人が?」
「はいな、こちらの御四人様が――」
クルリと振り返る黒ウサギ。
それと同時に、カチンと固まる黒ウサギ。
「え、あれ? もう一人いませんでしたっけ? ちょっと目つきが悪くて、かなり口が悪くて、全身から俺問題児!≠チてオーラを放っている殿方が」
「ああ、十六夜君のこと? 彼ならちょっと世界の果てを見てくるぜ!≠ニ言って駆け出して行ったわ。あっちの方に」
飛鳥があっちの方に、と指をさすのは高度4000mから落ちた時に見えた断崖絶壁の方向だった。
街道の真ん中でしばしフリーズ
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