第一話 箱庭召喚!
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Oと言える勝気は買いです。・・・・・・この黒ウサギを食べようとして投げたあのナイフも、実に的確に、そして迅速に放っていましたし。まあ、扱いにくいのは難点ですけども)
おどけつつも、四人にどう接するべきか冷静に考えを張り巡らせていると――不意に春日部耀が、根本から黒いウサ耳を鷲掴みにして――
「えい」
「フギャ!」
力いっぱい引っ張った。
「ちょ、ちょっとお待ちを! 触るまでなら黙って受け入れますが、まさか初対面で遠慮無用に黒ウサギの素的耳を引き抜きに掛かるとは、どういう了見ですか!?」
「好奇心の成せる業」
「自由にも程があります!」
「へえ? このウサ耳って本物なのか?」
今度は十六夜が右から掴んで引っ張る。
「・・・・・・。じゃあ私も」
何かに悩んだ末、飛鳥までもがその耳を引っ張る。
「ちょ、ちょっと待――!」
最後に黒ウサギはSOSを求めて、ボサボサの黒髪の眼鏡を掛けた少年、勝の方を見るのだが――
「朝飯食ってないのに――ウサギ肉、取り損ねた。次からはもっと早く、体の中心部を狙った方が良いのかな?」
こちらの様子など眼中にもなく、ただ自分のご飯の心配をしている様子で、黒ウサギは完全に無駄だと悟り諦める。
それから数分後――言葉にならない悲鳴を上げ、その絶叫は近隣に木霊した。
あれから小一時間してようやく黒ウサギは会話を再開した。
重要部分を簡潔に纏めると、『ギフトゲーム』という金品・土地・利権・名誉・人間・ギフトを賭けて勝負する賭け事に参加させてあげる代わりに、うちのコミュニティに入ってね、というものだった。
箱庭について説明するのであれば、『ギフトゲーム』に勝てる者は自然とこの世界で生き残っていけるシステムになっており、その『ギフトゲーム』にはちゃんとしたルールと色々な勝負方法があり、力∞知恵∞勇気≠ネどで勝負するのが王道であること。
『ギフトゲーム』に勝利すれば景品は貰えるが、負ければ自分が賭けたものを失うこと。
また、『ギフトゲーム』は他人へ強制することは出来ず、『ギフトゲーム』を強制する場合には主催者権限≠ニいうものが必要だということ。『ギフトゲーム』を主宰する際には、商品や景品を用意することが必須事項であり、また、参加方法は基本的に自由参加ということ。
また、『ギフトゲーム』で反則をした場合、ペナルティが与えられること。それは主催者側にも適用され、不正防止の意味合いもあって、黒ウサギのような、箱庭の創設者の眷属がギフトゲームの審判をすること。
そしてこれは常識ではあるが、異世界だからといって法律が無いわけではなく、元の世界の刑事犯罪など
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