第一話 箱庭召喚!
[6/11]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
で、普通に会話しようとも思ったのだが――流石に初対面な上に相手は年上のため、それは失礼だと思い、考えを改める事にした。
「そう。私は久遠飛鳥よ。それで、そこの猫を抱きかかえている貴女は?」
「・・・・・・春日部耀。以下同文」
「そう。よろしく春日部さん。最後に、野蛮で凶暴そうなそこの貴方は?」
「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子そろった駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれお嬢様」
「そう。取扱説明書をくれたら考えてあげるわ、十六夜君」
「ハハ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」
心からケラケラ笑う金髪ヘッドホンの男、逆廻十六夜。
傲慢そうに顔を背けるパッツン長髪少女こと久遠飛鳥。
我関せず無関心を装うショートヘアーの少女こと春日部耀。
今も尚周りを見回し、状況を確認しながら何かを考える眼鏡の少年こと古東勝。
そんな彼らを物陰から見ていた黒ウサギは思う。
(うわぁ・・・・・・なんか、問題児ばっかりみたいですねえ・・・・・・)
この物陰に隠れている黒ウサギこそ、今回の四人を召喚に加担した人物であり、彼らと会う為に待ち構えていた人物だった。
「・・・・・・ちなみに、皆に一つ。お腹は減っていたりしない?」
勝からの突然の質問に、三人は「小腹くらいなら」と答える。それを聞いて、勝は一度頷いてから、ポケットに隠し持っていた折り畳みナイフの刃を出し、そしてそれを近くにあった物陰に投げつける。
「ひィッ!?」
「あれ・・・・・・? 人の声? おかしいな。確かにウサギか何か小動物だと思ったのに」
怪訝そうな顔をする勝に、「やっぱりか」と言う飛鳥、耀、十六夜。そして、先ほど勝がナイフを投げた物陰から手を挙げて出てくる何とも奇妙な服装をしたウサ耳の少女。歳は、飛鳥より少し上、十六夜より少し下か同年代に見える。
「や、やだなあ御四人様。そんな狼みたいに怖い顔で見られると黒ウサギ死んじゃいますよ? ええ、ええ、古来より孤独と狼はウサギの天敵でございます。そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じてここは一つ穏便に御話を聞いていただけたら嬉しいでございますョ?」
「断る」
「却下」
「お断りします」
「今日の朝飯・・・・・・ウサギ肉かと思ったのに」
「あっは、取りつくシマもないですね♪ って、そこのお方はこの黒ウサギを食べようとしていたのですか!?」
バンザーイ、と降参のポーズをとりながら驚愕する黒ウサギ。
しかし、その眼は冷静に三人を値踏みしていた。
(肝っ玉は及第点。この状況でN
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ