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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-12教わる、教える
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んなの。マーニャの踊りは、すごいの!」
「そういえば、そんな話もしてましたね。魔法があれだけ使えて、手に職もあるなんて!本当に、すごいなあ!ぼくも、行ってもいいですか?」
「減るもんじゃねえしな。来るなら、来いよ」


 準備を整えた一行は町に出て、興行(こうぎょう)を行う。
 笛の()に誘われて、町の住人や湯治(とうじ)(きゃく)で、すぐに(ひと)(だか)りができる。

 久しぶりの娯楽に、優れた(まい)と曲に、踊り手と奏者(そうしゃ)美貌(びぼう)に、観客は盛り上がり、大量のおひねりが投げ込まれる。
 時間もあることだからと、今回はアンコールにも(こころよ)く応じ、更に大量のおひねりを獲得して、興行を終える。


「……本当に。すごかったですね!」
「そうでしょう!」
「ユウさんが、あそこまで期待してたわけが、わかりました!」
「そうでしょう!」
「マーニャさん!ぼくは、感動しました!」
「やめろ。野郎に鼻息荒くして詰め寄られても、嬉しかねえんだよ」
「だけど!この、感動を!伝えずには、いられません!」
「暑苦しいんだよ。燃やすぞ」
「そ、それはちょっと!本気でやりそうですよね!」
「死なねえ程度にな」
「ほんとに、殺さないでね」
「おう」
「やめてくださいよ!!ユウさんも、フォローになってませんから!!」
「ホフマンさん。兄さんはやると言ったら本当にやるから、気を付けてくださいね」
「いや、()めてくださいよ!!」
「もちろん、()めはしますが。結果に責任は持てません。だから、気を付けてくださいね」
「……わかりました」
「一応、()()は治せますから」
「……お世話にならないように、気を付けます」


 少女とホフマンの興奮も収まり、一行は宿へと引き上げる。

 夕食までの時間、荷物の整備をし、再び温泉に入り、ゆっくりと身体(からだ)を休める。

「あら、お嬢ちゃん。ひとりなの?」
「みんなは、男だから。別々なの」
「そうなの。ところで、知ってる?この温泉に入ると、お肌がキレイになるそうよ!」

(洗ったら、きれいになるのは。ふつうのことじゃ、ないの?)

「そう、なの?」
「そうなんですって!でも、これ以上キレイになったら、どうしましょ!?」

(きれいになると……困るの?)

「……やだー、そんなー!あたし、困っちゃうー!いやーん、もうー!」

(やっぱり、困るのね。……どうして?)

「……はっ。あら、やだ。なんでもないのよ、気にしないでね!」
「……うん」


 夕食の席で、再び少女は(たず)ねる。

「ホフマンさん。きれいになるのは、困ることなの?」
「え?……えーと。さすがに唐突(とうとつ
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