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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-09裏切りと憎しみと
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ない。
いざというときには、少しだが薬草もある。
「……ホイミ」
迷わず、体力を回復する。
「マーニャ。ミネア。……どこにいるの」
また、歩き出す。
「おにいちゃんっ!!」
「メラミ。」
兄弟も再び少女もどきに
遭
(
あ
)
い、
出
(
で
)
会
(
あ
)
い
頭
(
がしら
)
に吹き飛ばす。
「ちょっと早くないか。間違ったら、どうするんだよ」
「間違えようがねえだろ、あんなもん。二度も
茶番
(
ちゃばん
)
に付き合ってられるか」
軽口
(
かるくち
)
を叩きながら、吹き飛んだ魔物には目もくれず、足は
止
(
と
)
めずに、本物の少女の姿を探す。
階段を上がった少女は、
三
(
み
)
度
(
たび
)
、兄弟の姿を見つける。
また、
偽物
(
にせもの
)
かもしれない。
気を抜かず、速度を変えず、歩み寄る。
ふたりが気配に気付き、振り返る。
傷だらけの、表情の
無
(
な
)
い少女の姿に、マーニャが眉を寄せる。
「……嬢ちゃん?」
「ユウ!そんなに傷だらけになって!」
ミネアが急ぎ駆け寄り、マーニャが続く。
「ミネア。マーニャ。……ほん、もの。」
少女の表情が、
緩
(
ゆる
)
む。
身体の力が抜け、
崩
(
くず
)
折
(
お
)
れる。
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