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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-08広がる世界
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か)える準備が整っていることに、気付く。
何を言われたかでなく、何をされたか。
(……嫌いじゃ、ないの?)
木こりは、少女と目を合わせない。
少女は、マーニャを見上げる。
マーニャに、頭を撫でられる。
「な?大丈夫だったろ」
「……うん。」
相変わらず、怒鳴りつけるように話す木こりを、マーニャが適当に
往
(
い
)
なしながら、食事の席に
着
(
つ
)
く。
喧嘩
(
けんか
)
をふっかけるような
物
(
もの
)
言
(
い
)
いの木こりを、ミネアが
穏
(
おだ
)
やかに受け流しながら、
食卓
(
しょくたく
)
を
囲
(
かこ
)
む。
少女は
一言
(
ひとこと
)
も口を挟まず、静かに木こりを観察する。
(怒ってる、みたいだけど。怒って、ない?恐いみたい、だけど。怖く、ない。)
食事が終わり、後片付けを手伝おうとするミネアも含め、木こりが三人を寝床に追いたてる。
「いいから、さっさと、休みやがれ!」
三つ並べて
敷
(
し
)
かれた
布団
(
ふとん
)
の、真ん中に少女が入る。
「こんな早くから休めとか。どんだけ健康的だよ」
マーニャがぼやきながら、
見
(
み
)
張
(
は
)
るように睨み付ける木こりに
溜
(
た
)
め
息
(
いき
)
を
吐
(
つ
)
き、隣の布団に入る。
「たまにはいいじゃないか、こういうのも。」
ミネアが木こりの視線を受け流し、反対側の布団に入る。
三人が布団に入ったのを見届け、木こりは後片付けのために戻っていく。
「悪かねえがな。ガキじゃねえんだからよ」
黙っていた少女が、口を開く。
「……おじさんは。わたしが、嫌いじゃ、ないの?」
「嬢ちゃんは、どう思った」
「嫌いじゃ、ないかもって、思った」
「それが、正解だ」
「……あんな人も、いるのね」
「そうだな。あそこまでのは、珍しいがな」
「……よかった」
「あ?おっさんが、変わり者でか?」
「嫌われてなくて、よかった」
「ああ。良かったな」
「今日は、マーニャの踊りも見られて。ほんとに、よかった。昨日も、楽しかったけど。今日もすごく、いい日だった。」
「良かったですね、ユウ。」
「うん。ミネアができるのは、占いだけじゃないのね。踊りのときの。あれは、なんて言うの?」
「笛のことですか?それとも、曲?」
「どっちも、よくわからない。歌は、知ってるけど。声じゃなくて、道具を使うのは、初めて聴いた」
「声や道具を使って、曲を奏でることを、音楽といいます。声を使って、言葉をのせて曲を奏でることを、特に歌を歌うといいます」
「……うん。わかった。ふえ、は?」
「音楽に使う道具を、楽器というのですが。笛は、その楽器の一種です」
「ミネアが、使ってた道具ね。きれいな、棒みたいな。ミネアは、ふえが上手なのね」
「本当は、兄さ
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