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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-07心機一転
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していきましょう」
「うん」
祠
(
ほこら
)
の宿で
一夜
(
いちや
)
を明かし、一日休んで
気力
(
きりょく
)
の充実した少女は、
日課
(
にっか
)
をこなすため早朝に起き出す。
青い海に目を楽しませながら海岸を走り込み、
新調
(
しんちょう
)
したばかりの剣を振って、感覚を
掴
(
つか
)
む。
武器が良いせいか、いつもより、動きが鋭いように感じる。
日課を終えて部屋に戻るところで、ミネアに会った。
「おはよう、ユウ。早いですね」
「おはよう。昨日は
寝坊
(
ねぼう
)
しちゃったけど、いつもはこれくらいなの」
「そうですか。本当に頑張り屋さんですね、ユウは。」
「だって、強くなりたいから。必要なことだもの」
喜んでくれるみんなは、もう、いなくても。
かつて、確かにいた、みんなのために。
頑張りたい気持ちは、変わらない。
ミネアが、少女の頭を
撫
(
な
)
でる。
「ユウは、偉いですね。必要だからといって、誰もがそれを、きちんとできるわけではありません。頑張ることは、とても良いことですが。あまり、思い
詰
(
つ
)
めないでくださいね。私も、兄さんも。あなたに強くなってほしいと思う以上に、今はあなたが心配です。無理していないなら、いいのですが。できることを、ゆっくり、やっていきましょうね。」
(ミネアは。マーニャも。強くなれるはずのわたしを、探してた。なのに、それよりも。心配、してる。)
それは、かつてシンシアに言われ、そしてよくわからなかったこと。
強くなってほしくないわけではない、ただ、心配している。
どうして心配されているのか、まだ、よくわからないけれど。
(こういう、こと、だったのかな)
はっきりと、自分に強さを求めていたはずの人に、言われたことで。
かつてよりは、少し、わかった気がした。
少女が
身支度
(
みじたく
)
を整えている間に、ミネアがマーニャを起こし、朝食を
摂
(
と
)
って、宿を出る。
マーニャの魔法で、エンドールに飛ぶ。
「これが、ルーラ。すごいね。旅が、しやすくなるね」
「まだ、無理そうだが。嬢ちゃんも、そのうち使えるようになりそうだな」
「わかるの?」
「
大体
(
だいたい
)
な」
「どうして、わかるの?」
「なんとなくだ」
「なんとなく……?」
「ユウ。はずれたことはないから、大丈夫ですよ」
「そうなの……?」
「ええ。たぶん、魔力を
感知
(
かんち
)
してるんだと思いますが。兄さんは、大体、
勘
(
かん
)
で生きてるので。
理屈
(
りくつ
)
は、よくわかりません」
「そうなの。わかった」
「嬢ちゃんは、メラとホイミは、習ったのか?」
「うん。でも、使えない」
「使えそうだから、あとで試してみろ」
「……使えないのに?」
「訓練を積んでい
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