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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-06少女の休日
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ボンモールにでも、行くか」
「ネネさんの店に、あったかもしれない。なければ、そうしよう」


 防具屋を(のぞ)く。

(かわ)(よろい)ってのも、きついよな」
「あまり重いものは、無理だろうね。(くさり)帷子(かたびら)も結構重いし、この店のものでは無理かな」
「それもボンモールか、おやっさんの店だな」
「ネネさんの店だと割高(わりだか)になるけど、サイズやデザインが色々あるからね。やっぱり、あそこかな」


 町と店をひと通り見て回り、預かり所に戻る。

「いらっしゃいませ!ああ、皆さん。お帰りなさいませ。荷物のお引き取りですか?」
「それもなんですが。その前に、彼女に合う武器と防具がないかと思いまして」
「ユウさんに、ですね。今の武器は、銅の剣ですか。少々、お待ちください。」

 店主はカウンターの奥に一旦引っ込み、すぐに数本の(はがね)(つるぎ)を持って戻ってくる。

体格(たいかく)や手の小さい方でも使い(やす)いように、握りを工夫して作ってもらったものです。さらに大きさの違うものがいくつかございますので、どうぞお試しになってください。その間に、防具も準備して参りますから。」

 店主は剣をカウンターに置き、再び奥に消える。

 少女は剣を一本ずつ手に取り、兄弟から離れて振ってみる。

「……随分、(すじ)がいいじゃねえか」
「相当、(きた)えてきたんだね。あとは、成長して、力がつけば」

 少女は全ての剣を試し、(しぼ)り込んだ数本を何度か取り替えて振り、一本を選び出した。

「これがいい」

 店主が、数着の毛皮のコートを持って、戻ってくる。

「武器は、お決まりですね。では、防具ですが。今お召しの、皮の鎧よりも守備力が高くて、軽いものとなりますと、こちらの毛皮のコートがよろしいかと。動く邪魔にならないよう、きちんと()められるものや、女性向けのデザインのもの。サイズも色々ありますので、どうぞお試しになってください。」

 少女が皮の鎧を脱ぎ、デザインの気に入った一着を手に取り、服の上から()()って、軽く動いて見る。

「これにする」
「またあっさり決めたな」
「これがいい」
「似合ってますよ。サイズもいいみたいですね。では、会計をお願いします」
「かしこまりました。下取(したど)りは、いたしますか?」
「それは、やめておきましょう。とっておきたいでしょうから」
「かしこまりました。とっておかれるなら、長期のお預かりもできますよ。」
「そうですね。ユウ、どうしますか?」

 村から持ち出した銅の剣も、何を考えているかよくわからない、それでも助けてくれた、木こりの男にもらった皮の鎧も、売り払いたくはない。
 
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