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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-02悲しみの少女
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れるの?」
軽装の女が、声を上げる。
「ちょっと、うちはもう四人いるのよ。徒歩で効率良く旅するなら、四人組が常識でしょ。」
戦士は頭を掻く。
「あ、そうだった。ごめん!キミはキミで、自分の仲間を探すことだね。」
女が続ける。
「んもう。こんな子供に、いい加減なこと言って。ごめんね、お嬢ちゃん。あなただからってことじゃないのよ、悪く思わないでね。」
「ううん、大丈夫。仕方ない」
冷静な頭は、相手の事情も自分の強さも見合わせて、仕方ないと判断する。
奥底の感情は、シンシアの代わりなんていらないと叫ぶ。
神職の男も、
取
(
と
)
り
成
(
な
)
すように言う。
「君も、魔物を退治に出るつもりなのかい。世界を救うはずの勇者が、魔物たちに殺されたと言うから、君のような小さい子も頑張っているんだね。しかし、心配するな。世界は、我々が救ってみせる。お嬢ちゃんは、安心して家に帰りなさい。」
「そうよ、私たちに怖いものなんてないんだから!」
「魔物退治にいろんなとこを回るのも、えろうもうかりまっからな!」
女が続き、商人が
茶
(
ちゃ
)
化
(
か
)
して盛り上げる。
(世界を救う、ユウシャ?わたしの、こと?)
「じゃあ、そろそろ行こうか。ほんとにごめんね、また会おう!」
「お嬢ちゃん、ばいばい。」
「暗いから、気を付けて帰るんだよ。」
「ほな、さいなら。」
「うん、さよなら」
四人組を、見送る。
帰る家は無いが、確かにもう暗い。
旅先
(
たびさき
)
では、宿屋に泊まるものだという。
宿屋を探し、歩き出す。
(世界を救う、ユウシャ。殺された、ユウシャ。殺されたのは……シンシア。ユウシャは、わたし。わたしは、生きてる。わたしは、世界を救うの?そのための、旅だったの?)
教えられていた宿屋の目印が
描
(
か
)
かれた看板を見つけ、入る。
宿の主人が少女に気付き、声をかける。
「旅人の宿にようこそ!って、お嬢ちゃん、ひとりかい?お父さんか、お母さんは?」
「いない。お金はあるから、泊めてほしい」
「……そうか……。」
魔物に襲われて
身
(
み
)
寄
(
よ
)
りを無くした子供など、多くは無くとも、珍しくも無い。
路頭
(
ろとう
)
に迷うほど小さな子ならともかく、何とか生きて行けそうなのであれば、
過剰
(
かじょう
)
に世話を焼くことも無い。
主人はしばし考え込んだあと、気を取り直して明るく言う。
「よし、わかった!夕飯は、食べたかい?」
「まだ」
「すぐに食べるかい?」
「うん」
「それじゃあ、すぐに部屋に持って行くからね。体を
拭
(
ふ
)
くお湯も、あとで持って行くから。他にも困ったことがあったら、おじちゃんに言いな!」
「ありがとう。武器と防具を拭ける布があ
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