暁 〜小説投稿サイト〜
DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-01山奥の少女
[7/7]
[9]
前
最初
[1]
後書き
[2]
次話
が、叫ぶ声を
止
(
と
)
めさせる。
扉は開かず、出口は見つからない。
しゃがみ込み、膝を抱えて、叫び出したい気持ちを抑え込む。
(大丈夫。シンシアも、師匠も老師も、おとうさんもおかあさんも、他のみんなも。みんな、強いんだもん。魔物なんかに、負けたりしない)
武器のぶつかりあう音、呪文の
詠唱
(
えいしょう
)
の声。
(立派な、ユウシャって?ただ、強くなるだけじゃ、なかったの?)
怒号
(
どごう
)
、悲鳴、爆発音。
(本当の、親って?そうじゃないって、どういうこと?)
他の家族を知らない少女には、意味するところがわからない。
減っていく、音。
(わたしの命が、狙いって。もしも、みんなが。わたしのせいで。ううん、そんなことない。きっと、大丈夫)
野
(
の
)
太
(
ぶと
)
い声が響く。
『デスピサロ様!勇者ユウを、
仕
(
し
)
留
(
と
)
めました!』
玲瓏
(
れいろう
)
な声が、
応
(
こた
)
える。
『おお、でかしたぞ!よくぞ、勇者を仕留めた!貴様には後で、
褒
(
ほう
)
美
(
び
)
を取らせよう。では、
皆
(
みな
)
の
者
(
もの
)
。引き上げだ!』
(……ユウシャ、ユウって。わたしは、ここにいるのに。デスピサロ、って。あのひと。)
重い足音が、遠ざかって行く。
辺
(
あた
)
りが静まりかえっても、少女は動けずにいた。
[9]
前
最初
[1]
後書き
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ