暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
ALO
〜妖精郷と魔法の歌劇〜
帰還………そして旅立ち
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のは、一通の手紙と──
「何これ?………ゲーム?」
茶封筒の中から滑り出てきたのは、長方形の手の平サイズのパッケージだった。
形からして明らかにゲームソフトのものだと思われた。プラットフォームは何だろうと目を凝らすと、右上に印刷された《AmuSphere》なるロゴに気付いた。
蓮の見つめていることに気が付いたのか、画家が横から解説した。
「あぁ、そいつは《アミュスフィア》っつーんだ。お前らが向こう側にいる間に開発された、ナーヴギアの後継機だ」
「……………………………………」
複雑な心境で、その二つのリングを模ったロゴマークを見つめる蓮に、画家が簡単な注釈を付け加える。
あれだけの事件を起こし、悪魔の機械とまで呼ばれたナーヴギアだが、フルダイブ型ゲームマシンを求める市場のニーズは誰にも押しとどめることはできなかったらしい。SAO事件勃発から僅か半年後に、大手メーカーから「今度こそ安全」と銘打たれた後継機が発売され、蓮が異世界に捕らわれている間に従来の据置型ゲーム機とシェアを逆転するまでになった。
それがこの《アミュスフィア》で、SAOと同ジャンルのタイトルも数多くリリースされ、全世界的な人気を博しているようだ。
「ふーん、じゃあこれもVRMMOなんだ」
いまだに少し痛む喉を震わせて、蓮は言う。
パッケージに描かれているイラストは、深い森の中から見上げる巨大な満月だ。黄金の円盤を背景に、少年と少女が剣を携えて飛翔している。格好はオーソドックスなファンタジー風の衣装だが、二人の背中からは大きな透明の羽が伸びている。
イラストの下部には、凝ったタイトルロゴで───《ALfheim Online》
「あるふ………へいむ・おんらいん?…………どう言う意味?」
「アルヴヘイム、と発音するんだとさ。妖精の国、っていう意味らしい」
「妖精………、ふぅ〜ん」
ここまで来て、やっと蓮は同封の手紙に手を伸ばした。
普通のA4コピー紙には、テンキーで打ったと思われる無機質かつ短い一言が表示されていた。
それを見、緩かった蓮の表情がさっと強張った。
見る見るうちに、その表情が険しくなっていく。
「…………深瀬おじさん」
「………なんだ?」
一転して虚ろな声となった蓮の声に対しても、画家は眉一つ動かさずに答えた。
「兄ちゃんは今どこにいるの………?」
「相馬はとっくの昔に高校を卒業して、ふらっと出て行ったよ。たまーに帰ってくるがな」
ぎりり、と蓮は歯軋りする。これの真偽は、闇の中ということか。
「………行くのか、蓮」
唐突に、画家が言った。その問いに、レンはやけにぎらついた眼で首肯した。
「行かなきゃ」
それ
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