第8巻 アガタの森をゆく
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「だから心読むな!!」
読心術はあるらしい。恐ろしい婆さんだ。
その後、婆さんから色々と教えてもらった。
ヤマタノオロチやら塞の芽やら。
だが、もっと聞きたいなら金を寄こせと言う。
「な、なんてケチな婆さんなんだ……」
「店の物を破壊しつくしたお前らに言われとおないわ!!」
仕方ないから婆さんに金を払う事になった。
すると婆さんは見える見えるぞぉなどとよく分からない事を言いつつ。
「陰鬱なる森の中……岩に閉ざされたる洞窟の奥に木精の分身はひそやかに待つ。ひび割れたる岩を神なる爆発が打ち砕く時を……!」
とさらに分からない事を言って来た。
「とうとうボケたか……」
「ボケとんのはお主じゃ!!今のは卜占の予言じゃ!!」
やれやれ騒がしい婆さんだぜ。
「騒がしくしたのはお前じゃあああああ!!」
やべ!婆さんが鑑定書を投げてきた!
「逃げるぞアマ公!」
イッスンがちゃっかり鑑定書を回収しつつ俺達は逃走した。
「まったく……騒がしい奴等じゃったわい……」
ぼくせんババは静かになった部屋を暗い雰囲気で掃除し始めた。
「これからどうする?」
「うさんくさいけどぼくせんの婆さんの予言に合う場所探そうぜィ」
「探すと言ってもタタリ場になってないとこは少ないから案外すぐに見つかるかもな」
「ワフ!」
俺達はぼくせんの婆さんの予言に合うような場所を探してみる事にした。
数分後。
「いやー、こんな細い道の先にあるとは思わなかったわ」
「タタリ場に落ちかけた時はヒヤッとしたぜィ……」
なんだかんだでぼくせんの婆さんの言ってた予言の場所っぽい所を発見。
「確か……神なる爆発だったっけか?」
イッスンに聞くと鑑定書を見て確認している途中だった。
「それであってるぜィ」
「んじゃ、多分輝玉だな。頼むぜアマ公!」
「ワン!」
ド派手に爆発させた先には枯れた塞の芽があった。
「うわー、ほんとにあったよ。あの婆さんほんとに未来がみえるんだなー」
「すごい婆さんだっだんだなァ……」
「じゃ、アマ公いっちょド派手に咲かしてやってくれ!」
「ワンワン!」
アマ公が桜花を使う。
するといつも通りぶわっと清らかな風が吹きぬける。
今回は残念ながら洞窟の中なので外がどんな風に変わっていくか見えないが、それでも大神降ろしの瞬間に吹く風だけでも気持ちが良いものだ。
「あー、相変わらず大神降ろしで吹く風は気持ちが良いねぇ」
「そうだなァ」
「ワフ」
満開に咲いた塞の芽を眺めながら和む。
タタリ場のせいかずっと気持ち悪い状態が続いていたから大神
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ