暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダムSEED
0182話
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にキラが不利な状況で戦闘が推移している。
 唯一の救いはムウだろう。恐らくニコルが乗っていると思われるディン相手にやや優位に渡り合っているのだから。元々ムウはクルーゼとほぼ互角に渡り合っていた事を考えるとそう不思議ではないのかもしれないが。

 ドゥンッ!

 またもや聞こえてくるアークエンジェルの被弾音。バスターから放たれたレールガンが、俺のいた右側ではなくその反対側である左舷のバリアントを破壊したのだ。ブリッツのモニタにバリアントの残骸が海中へと落ちていくのが映し出される。
 このままじゃやばいな。早い所オーブ軍が来てくれないと……ええい!
 懲りる様子もなく再度近づいてきたデュエル。しかし幸いな事にバスターは現在アークエンジェルの左側にいる。ある程度の余裕があるうちにデュエルだけでも!

「集中」

 精神コマンドの集中を使用し、意識をこちらへと近づいてくるデュエルへと向ける。来る、来る、来る……来たっ!
 ブリッツの横を通り過ぎざまに一閃されたビームサーベルの一撃をバーニアを吹かしてジャンプする事で回避する。

「直撃」

 同時に精神コマンドの直撃を使用し、グレイプニールをデュエルのバーニア部分へと発射した。
 直撃の効果によりPS装甲を無視し、グレイプニールの鉤爪はデュエルのバーニアへと突き刺さる。その予想外の衝撃によりグゥルの上で態勢を崩したデュエルはそのまま海中へと落下していき、残ったのは空中に浮かぶ無傷のグゥルのみ。

「貰う!」

 デュエルが海中へと落下した影響で、突き刺さっていたバーニアから抜けたグレイプニールを操作してグゥルへと絡めてその機体を鹵獲。そのまま左腕のグレイプニールごと切り離してアークエンジェルの甲板へとグゥルを置いておく。

「後はバスターとイージス、ディンか」

 未だにアークエンジェルへとしつこく攻撃を続けているバスターへと狙いを定め、トリケロスのビームライフルを発射する。

「外したか」

 丁度グゥルにより上空へと移動する所だったのが幸運だったのだろう。トリケロスから放たれたビームはバスターの装甲を軽く溶かしただけであらぬ方向へと飛んでいった。

「ん?」

 ふと眼下へと視線を向けると、そこにはオーブ軍所属と思われる艦隊と戦闘ヘリが多数姿を現していた。……やっと来たな。

『接近中の地球軍艦艇、及びザフト軍に通告する。貴艦らはオーブ連合首長国の領域に接近中である。速やかに進路を変更されたし。我が国は武装した船舶、及び航空機、MS等の事前協議無き領域への侵入を一切認めない。速やかに転進せよ! 繰り返す、速やかに進路を変更せよ! この警告は最後通告である。本艦隊は転進が認められない場合貴艦等に対して発砲する権利を有している』

 オーブ艦隊
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