25*俺の嫁って最初に誰が言ったんだろう
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音をたてて開いてしまったのです。
そして、それに気付いた先生と私は目が合ってしまいました。
「…グズッ……せん、せえ……」
「あー…大丈夫?」
泣いている私に優しく声をかけてくる先生。
先生のせいで泣いているのに。
先生に気持ちを気付いて貰えずに泣いているのに。
それを知らずに、当然のように私に優しさをくれる先生。
私はいつもより優しく、愛おしく感じていました。
そして同時にこの時私は、こう思ってしまいました。
先生を誰にも渡したく無い、と。
「…なんでないでぶぁっ!」
私は、先生が話しているのを遮るように先生に体当たりをし、馬乗りになりました。
そして、先生の襟を掴み、私は先生を問い質した。
「先生は、既婚者なんですか?」
「は?」
先生は一瞬何をいわれたかわからないと言う顔をしたが、すぐに理解し、それを否定した。
「いや、まだ結婚なんてしてない。」
「なら、これからさっき言っていた女性と結婚するんですか!?」
今度は困惑の表情をする先生。
その顔を見て、私は自分の制御が効かなくなった。
「なんでですか!?私は嫌です!先生が誰かに取られるなんて私は嫌です!」
先生を激しく揺さぶって、私は叫び続けた。
「私は先生が好きなんです!!先生は私を見ていて下さい!私だけを!」
「ま、待って!一旦落ち着いて!」
「ミクタンさんなんかに渡したくありません!先生は私だけのものだ!先生をきちんと見てあげれるのも私だけなんだ!だから私と一緒にいて下さい!」
さりげなく告白してしまってはいるが、その時の私は先生を取られたくない一心で叫び続けていた。
しかし
「勘違いだから!それは勘違いだから落ち着いて!」
先生のこの言葉を聞いて、私の頭は真っ赤に染まった。
〜ナルミサイド〜
「勘違いだから!それは勘違いだから落ち着いて!」
なぜか自分と初音さんがリアル結婚をするとか勘違いしたこの娘を止めるため、自分はそれが勘違いだとストレートに伝えた。
すると、わかってくれたのか彼女は自分をゆさゆさ振り回す行為を止めて俯いた。
しかし、この娘はマジで自分に好意を寄せてんのか?
彼女が直接そうだとは言ったが、正直いまだに信じられん。
てか、なんか裏があるんではと勘繰ってしまう最低な自分がいる。
そして、自分がそんな事を考えているとシルバちゃんが動き出し、呟くようにこう言った
「……勘違いじゃないです。」
ん?
何が?
「私が先生を、ナルミさんを好きなのは勘違いなんかじゃないんです!私は本気です!ナルミさんがいたらあとは何もいらないんです!!」
そういきなり叫んで、彼女は
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