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ハヤテと泉が幼馴染!?
第13話

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「僕の幼馴染はですね……前に何があったのか分からないんですけど、良く覚えていないんですよ」
「覚えていない?」
 マリアさんがハヤ太くんに聞き返した。すると咲夜ちゃんが
「記憶喪失ちゅうやつやな」
 とハヤ太くんの変わりに答えた。

「そうなんですか? ハヤテ君?」
「はい」
 マリアさんの言葉に、うなずくハヤ太くん。

 そしてハヤ太くんは、付け足すように
「なので、どんな人なのかなどはちょっと……」
 と言った。

「じゃあ何で幼馴染だと分かったのだ?」
 ナギちゃんが疑問に思ったのか、そんなことを聞いてきた。
「それは……ですね……」
 ハヤ太くんが困った顔をしていた。

 これ以上、話をしたらさすがにマズイかも…
 そこで私はハヤ太くんに助け舟を出した。
「にはは、ナギちゃんそんなのはなんとなくだよ……」
「いや、瀬川。そんな事あるわけ……」

 そこではハヤ太くんが、素早く
「そ、そうなんですよ。あははは……」
 空笑いをしながら私の意見に乗っかった。

「ハヤテ!」
「まぁナギ、ハヤテさまもこう言ってることですし……」
「伊澄……まぁ、伊澄がそういうなら……」
 ナギちゃんはしぶしぶハヤ太くんに聞くのをやめた。



「…………『記憶』……『綾崎ハヤテ』……『幼馴染……は……瀬川泉』……」




「それでは、私たちは帰ります」
そっきの話からしばらくたって、日が沈みはじみた頃伊澄ちゃんがそう言った。
「そうやな」

「なんだもう帰るのか?」
「ええ。色々と話も出来きたし」
「そうか…それじゃあまた来るのだぞ、伊澄」
「ええ、わかっているわ。次の新作、期待しているわ」
 と、ナギちゃんと話をして、伊澄ちゃんが帰って、それ付いて行くように咲夜ちゃんが帰っていった。

「ハヤ太くん、ナギちゃんたちは最後何の話をしてたの?」
「お嬢様のマンガの話ですよ」
「そうなの?」
「はい」
「へ〜、じぁあ今度の新作……っていうのは……」
「マンガの事ですね」
「にはは、二人とも仲良いね」
「幼馴染ですからね」
 そこで私たちは顔を見合わせて笑いあった。
「にはは」「あはは」
 それは、ナギちゃんたちの事なのか、それとも…………よく私たちにもわからなかった。


 こうして私の一日が終わった。




 でもこの時、私は知らなかった……昼間の『幼馴染』の話と、『記憶』の話を聞いていた私たち以外の人はいた事を………







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