24*どいつもこいつもハイテンション
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「スマン、父上を止められなかった。」
とりあえず食事を終えた自分は、ゼノアとシルバちゃんと一緒に最初に自分が案内された部屋にいる。
なぜかと言うと、ガルクさんの戦闘準備が整うまでに急遽会議(対ガルク対策会議)を開いたからである。
そして、その時のゼノアの第一声が先の言葉である。
「いや、それはいい。それはいいから可及的速やかにガルクさんの戦闘スタイルを教えてくれ。」
本当は全力でご遠慮願いたいのだが、雰囲気がそれを許さない。
てかここで逃げたら印象最悪だ。
人間(魔族)関係がトゲトゲしているのは自分の性格的に嫌なのだ。
しかも相手は国のお偉いさんだし。
「ああ……まず父上は、大剣を使う。一撃は岩をも粉砕する威力がある。」
もはや化け物じゃねーか。
「お父様の二つ名は“剛腕の鉄騎士”ですからね。大剣から放たれる重い一撃、鉄の如く堅い守り。悪く言えば力技ですが、その圧倒的な力でお父様は数多の戦士を沈めて来ました。」
「だが、父上はあまり魔法は得意では無い。攻撃魔法は中級程度しか使って来ないはずだ。もっとも、父上の場合肉体強化のほうが遥かに厄介だが。」
「……」
誰その変態。
根っからの戦士タイプじゃん。
てか魔法も中級とか、地味に強そうだし。
「しかもお父様はお酒を少し飲みました。あれは本気で決闘する時のお父様流の儀式です。多分全力でやってきますよ。」
もうやだ。
自分死にたく無いもん。
「…はぁ。ものっ凄い猛者じゃないか。」
「ああ、昔現魔王様と共に世界を回り、数々の修羅場をくぐり抜けてきたと言っていた。並の戦士では無い。」
全く、なんでそんな強い親父が自分なんかに決闘を挑むのか。
自分みたいな若造、相手にしてもしゃーないやん。
でも…ねぇ…
「……なぁ、ガルクさんは本当に真面目に本気で来るんだな?」
腹を括り、いままでの嫌々な雰囲気では無く、まっすぐにゼノアを見据えて質問した。
急に雰囲気が変わった自分に二人は多少戸惑いながらも質問に答えた。
「あ、ああ。それは間違い無い。さっきシルバが言ったように、父上が酒を決闘前に飲むのは父上の本気になる儀式でもある。」
「それにお父様は先生にもお酒を振る舞いました。私達はともかく、相手にもお酒を振る舞うのはその相手に敬意を表している証です。そしてそういう相手には全力で向かわないと失礼に当たるというのがお父様の考えです。」
……やっぱり、ね。
「そう…なら、自分も真面目に本気の全力でやらないと失礼にあたる、かな。」
ガルクさんの考えには大いに共感できる。
全力で向かってくる人には全力でそれに答える。
それが出来ない人間は死ねばいいと自分は思う。
それ
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