24*どいつもこいつもハイテンション
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げー。
やっぱり回復魔法はファンタジーには必須だよな。
「ありがとう、シルバちゃん。」
立ち上がるながら自分は、しゃがんでいるシルバちゃんの頭を撫でて御礼を言った。
やっぱりこの娘の頭は撫でやすい。
「あ、あぅ…い、いえ……はうぅ…」
すると、みるみるうちに真っ赤になっていくシルバちゃん。
うーん、やっぱり恥ずかしいか、自分なんかに撫でられると。
てか、セブルさん。
怖いから、そんな睨まんといて。
とりあえず回復した自分は、まだ寝ているガルクさんの所へと向かい歩いた。
彼の周りにはゼノアとリリスさんがいる。
「ガルクさん、大丈夫ですか?」
いまだに大の字で転がっているガルクさんを見て、もしや首の骨が逝ったかと心配していると
「ああ、大丈夫だ。さっきまで気絶していたがな。」
鎧から返事がきた。
そしてゆっくり上半身を起こし、その場に座った。
「いやぁ、負けたなぁこれは。」
何を言うこの人は。
「負けたなんて、自分もあのあとすぐに膝が笑って動けなくなったんですよ?」
「いや、それは緊張がとけたからだろう。それに比べ、俺は君に気絶させられた。誰が見ても俺の負けだ。」
むう…そうなるのか?
「しかし全く、あれは一体何がおこったんだ?さっぱりわからん。」
「あれはただ足を払っただけです。ガルクさんが前に体重をかけていたのでうまくいきました。」
「じゃあなにか。俺の力を利用したって訳か?」
「はい。柔をもって剛を制すです。」
「ほう、おもしろい言葉だな…ふむ、気に入った。」
何を気に入ったかは知らないが、とりあえず元気そうだ。
よかったよかった。
「ガルクさん。」
「ん?なんだ?」
とりあえず、終わったのだ。
となると、最後に礼儀としてやっておかねば。
「ありがとうございました。」
そう言って頭を下げる自分。
体育で習った柔道の礼儀作法がこんな所で役に立つとは。
そして頭を上げると、目を見張っているゼノアが。
ガルクさんは兜で表情はわからないが、それでは驚いているのはわかる。
ただリリスさんはまだのほほんフェイスを貫いている。
ある意味彼女が1番ポーカーフェイスかも知れない。
とりあえずなんで驚いてるかわからない自分は素直に質問してみる事にした。
「……何故にみんなして驚いとるん?」
「いや、勝った方が負けた方に頭を下げるなど…むしろそっちの方が信じがたい。」
ゼノアの発言で納得した。
あーそーゆー事ですか。
「試合をした相手に敬意を払う。これが日本人の正しい在り方だ。」
……すんません。
カッコつけて言ってみたけど、自分そこまで考えていま
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