24*どいつもこいつもハイテンション
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う自分、足だけは速いのだ。
自分の学校の体育の授業、男女別に2クラス合同(1クラス20人)でやるのだが、前回の100メートル走で見事12位に輝いた程だ。
……ええ、わかってますよビミョーだってのは。
とりあえず、人間補正で変態的に身体能力、及び動態視力や反射神経が向上した自分は、あの生きる破砕機の攻撃圏外から向上した速さをフルに使って潜り込んでちまちまやっている。
ぶっちゃけ、補正無かったらすでに20回は死ねてる。
まぁとりあえず、ちまちまやっている。
いるのだが……
「はぁ、はぁ、はぁ…こんの!」
ガキィィン!
「チィィ!ぬおりゃぁ!!」
ドゴォォン!!
守り堅すぎこのオッサン。
エクス○ス道場主様よりも堅いんでないか?
いや、確かに喧嘩すら満足にしたこと無い自分が速さメインの戦法をつかった結果、そっちに意識が行き過ぎて攻撃力がスラ○ム並になってるのもあるが、それにしたってだよ?
「ふー、ふー……なかなかやるなぁ、さすがは英雄といった所か。」
自分が悩んでいると、ガルクさんが話しかけてきた。
だが全く隙が無いように見える。
いや、素人だからわからないが。
「んな大層な生き物じゃ無いですよ、自分は。何せただの一般市民だったので。」
構えながら答える自分。
だがやはりこれもアニメや漫画で見た構えを真似するだけで、本物では無い。
「そうか…確かに君の動きは武術と言うより喧嘩に近いな。」
そう、彼が言うように自分がやってるのは素人の喧嘩みたいなものだ。
型もクソも無い。
ただ人間補正に物を言わせて動くだけ。
そう考えると激しく自己嫌悪に陥る。
そして、さらに自分を自己嫌悪の海に突き落とす要因がもうひとつある。
それは
「しかし君が使わないでいる能力を使えばもっと強いのだろう?なぜ使わないのかはわからないが、相当強力だと聞いている。」
そう、それである。
自分はあの自称・神が自分に変態能力を付けてここに理不尽にも飛ばし、強制ミッションを課した事にいつも文句を言っていた。
しかし、自分はその神が自分に与えた能力に頼り過ぎていた事をガルクさんとの戦いで思い知ったのだ。
考えてみると、この世界に来てからなにかにつけて神の与えた能力や物を使っていた。
戦争での戦いや潜入、皆との会話や荷物の持ち運び。
果ては料理にすら奴がくれた本に頼っていた。
今の戦いだって、一護《貰ったもの》を使ってぎりぎり持ちこたえている。
なんだかんだ文句を言っていたが、これでは自分は奴に文句を言う資格すら無いのだ。
自分は奴によって生かされているみたいなものだから。
そして自分は今までそれに甘え、それを自分の力だと錯覚して酔っ
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