24*どいつもこいつもハイテンション
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といまだにのほほんとした顔を崩さずに話すリリス。
その間もなお、戦いは続いている。
「せぇい!」
掛け声と共に放たれた袈裟切りを紙一重でかわしたナルミ。
その一撃がまた、大地をえぐる。
ドガシャァ!!
「あぶなっ!…とりゃ!」
そう言いながら懐へと一気に詰め寄り切り込むナルミ。
ガシュ!!
しかし、それに即座に反応したガルクは、ナルミの攻撃を兜で受け止める。
「マジかよ!!なわっ!」
そしてすかさずナルミに切り掛かる。
それに合わせて一旦距離をとったナルミは、再び目にも留まらぬ速さでガルクの死角に回り込もうとする。
そんな感じの攻防がさっきから続いている。
ぶっちゃけ、この戦いを見世物にしたらかなりの額を稼げるだろう。
それくらい凄い戦いなのだ。
しばらく彼らは二人のやり取りを見ていたが、ふと思い出したようにリリスがシルバに質問した。
「そう言えば、ナルミさんは、“能力は本当の自分の力では無いから使いません。”って言っていたけど、ナルミさんの能力って何なのかしら?ガルクは呪われた力とか、なにか止むおえない事情があるんだろうって言っていたけど。」
非常に答えにくい質問である。
正直に話す訳にもいかず、だからと言って適当な嘘を言う訳にもいかない。
そうシルバが困っているときそれはおこった。
「しかし君が使わないでいる能力を使えばもっと強いのだろう?なぜ使わないのかはわからないが、相当強力だと聞いている。」
ガルクがナルミに質問した。
それに対し、ナルミはゆっくりと、だがしっかりと答えはじめた。
「ええ、確かにあれは強いです…ですが、さっきも言ったようにあれは自分の本来の力では無い。」
そして一旦静かに息を吐き、そして
「だから自分はそんなまがい物を使わずにあなたに挑みたい!それが自分の筋の通し方、けじめのつけ方だ!!」
こう叫びながらナルミはガルクに突っ込んだ。
それを好機と見たガルクは、ナルミに向かい大剣を振り下ろした。
誰もがナルミの負けをその時に悟った。
しかし、虚無の黒騎士はそんな予想を見事に裏切った。
「うるぁぁ!」
スバァァン!!
「どぅぁぁ!?」
ズシャァァ!!
その場にいた者全てが見た物、それは軽快な音の後回転しながら宙を舞う、かつて猛将と呼ばれたランドルフ家当主の巨体だった。
〜ナルミサイド〜
素直に言おう、きついです。
何たって、ガルクさんの放つ一撃が重すぎるのだ。
最初の攻撃をかわしてわかった。
あれを受け止めたら死ねる。
なので自分は持ち前の素早さを生かしてヒット&ウェイ戦法をとる事を即座に決定した。
何を隠そ
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