24*どいつもこいつもハイテンション
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りました、今行きます。」
そう言って自分はシルバちゃんから手を解き、セブルさんについて中庭に向かった。
ただいまだに彼からの殺気は消えていない。
ぶっちゃけ、決闘より先にセブルさんに殺されそうです。
〜シルバサイド〜
ナルミがセブルに連れられて中庭に向かった直後、シルバはゼノアに向かって
「お兄様のバカ!バカバカバカ!お兄様なんか死んじゃえ!!」
強烈に罵声を浴びせていた。
「なんで先生の事を考えないであんな事言うんですか!少しは先生の気持ちを考えて下さい!!」
「ま、待てシルバ!何がどうしてお前がそんなに怒るんだ!?」
泣きながら怒るシルバに戸惑うゼノア。
彼は全く状況を理解出来なかった。
そもそもどこに怒られる要素があったのかがわからないのだ。
「ナルミが力を使ってこそがナルミの全力だろう?ならそれを使わない事の方が変だろう。いままでも使ってたんだし、むしろ使わない方が失礼だろ。」
ゼノアの言葉ももっともである。
いままで使っていた能力を使わない、それは傍目からは手を抜いているように見える。
しかし、次のシルバの反論は予想の遥か上を行くものだった。
「誰かを殺して傷つくような優しい先生が望んであんな力欲しがると思ってるんですか!!先生は私達を護るために自分を犠牲にしてあの力を手に入れたんですよ!?」
「まて、私達を護る!?どういう事だ!?」
そのゼノアの疑問を聞き、はっとなるシルバ。
そう、この事は王妃の近衛隊の三人とシルバしか知らない事なのだ。
それをゼノアが知ってるはずもなく、だからといって教える訳にもいかない。
しばしかんがえた後、シルバは少しぼやけさせて教える事にした。
「先生は…自らの存在を抹消してこの国に来ました。友人や家族からも。そして、この国を救うために平穏な生活を捨てて、望まない力を使い私達を護ってくれているんです。だから、先生がもともとの力だけでお父様に挑もうとするのは当然だと私は思います。」
沈黙。
重い空気が部屋に充満する。
「……それは、本当なのか?」
最初に口を開いたのはゼノアだった。
「はい、本当です。」
「……そう、か。」
そして呟き、力無くその場に佇む。
「俺は、ナルミを傷つけてしまったか……」
確かに強大な力は誰もが憧れるものである。
そして敵を打ち倒し、滅ぼすために奮われる。
普通の者ならばそれに魅了され、自らを失いかねない。
しかし、ナルミは違う。
赤の他人を護るため、自らの生活を捨ててまで手に入れた望まない力。
自らの本来の能力を遥かに凌駕する強大な力を手に入れたナルミは、いつもそれを護るために使っていた。
そ
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