佐天と能力
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天の言葉を蓮は純粋にすごいと思う。今の言葉は佐天の本心だろう。でも、さっき学校で言っていたように能力に憧れもあるはずだ。それでもそれをおくびにも出さずあのように断言できる人は、能力がかなり重要視されるこの学園都市でそうそういないだろう。元気だしなよ、と言って初春に音楽を聴かせている佐天はいつもどうり元気な笑顔。その笑顔を蓮は本当にすごいと思う。
「ダウンロードしたのにCDも買うんですか?」
「うわっ超無駄遣い・・・」
「初回限定版の抽選券であたるグッズを手に入れてこそ真のファンというものでしょーが!!というわけで、今日は一緒に買いに行くよ、2人とも!」
こういうところは共感できないとも思う。
「あっ、でも私今日は白井さんと約束が・・・」
「白井さんって風紀委員<ジャッジメント>の白井黒子?」
「ああ、聞いたことある。つかまったら最後。身も心もボロボロにされて再起不能になるっていう。」
白井は初春と同じ風紀委員177支部に所属する人で学園都市でも有数のお嬢様学校、常盤台中学の生徒だったはずだ。蓮も佐天も初春から話は聞いたことがあった。蓮はどこからか余計な情報も仕入れていたが。
「はい。念願叶い御坂さんに会わせてもらえることになったんです!学園都市に7人しかいないレベル5、常盤台のエース御坂美琴さんに!」
「常盤台のレベル5〜?」
目をきらきらさせて言う初春とは対照的に微妙な表情になる佐天。
「ど〜せまた能力をかさにきた上から目線のいけ好かないやつなんじゃないの?ああいう人たちって自分よりしたの人間を小ばかにすんじゃん?むかつくんだよね〜。」
「・・・・・・ごめんなさい・・・」
「あっ、違う!神谷は違うから!!」
かなり嫌悪のこもった佐天の言葉に自分のことを言われた気分になったレベル5の蓮がちょっと落ち込み、謝ってしまう。そんな蓮を慌ててフォローしてから佐天は続ける。
「しかも常盤台のお嬢様なんて・・・」
「いいじゃないですか、お嬢様!!いえむしろお嬢様だからいいんじゃないですか!!」
「う、初春・・・?」
お嬢様という言葉に反応してさらに目の輝きを増す初春。引き気味に声をかける蓮を気にもしない。
「あんたそれ単にセレブな人種に憧れてるだけなんじゃ・・・」
「そ、そんなことないですよ?ちなみに私の出身が西葛西だってことも関係ないですよ。」
「いや訳分かんないし・・・」
顔を少し赤くして反論する初春にあきれる蓮と佐天。そんな2人に初春が提案する。
「そーだっ!この際だから佐天さんも神谷さんも一緒に!」
「ええっ、あたしは別に・・・」
「俺もめんどうかなって・・・」
「大丈夫大丈夫!」
「大丈夫ってなんだよ・・・ってちょっ初春!?」
「こんな機会滅多にないで
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