第三話「四様料理」
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う機能はない。ないのだが、眠れないというのは時間を持て余しそうだし、なんだかビジュアル的にも可哀想なので、眠れるように機能を追加しました。というか寝ていて不意に目を覚まし、何気に横を向いたらイカロスが体育座りでジーっとこっちを見てるんだぜ? 昼間なら可愛く見えるけど、真夜中は雰囲気があるから、あの無表情でそんなことされたら軽くホラーだよ。
まあ、そういうことでイカロス、ニンフ、アストレアの三名は彼女たちの生みの親である研究者――ダイダロスさんに頼み『眠る』という機能を追加してもらった。
当初、モニター画面越しで顔を合わせた時は警戒した様子で固い表情を見せていたダイダロス。それも無理はないと思う。彼女からしたら自分の愛娘たちを酷く扱った相手から連絡が来たのだから。
しかし、俺の誠意が通じたのか、日本文化の一つである『土下座』をしたら驚愕の表情を浮かべていた。今では過去の遺恨を水に流し、新たな関係を築き上げている。
ハーピーやタナトス、オレガノは俺が担当した。百を優に越えるエンジェロイド娘たちを相手にするのは流石に疲れたよ。平均睡眠時間が二時間とか、軽く死ねるよね。まあ、他の研究員たちにも手伝ってもらったからこれでも捗った方だけど。
「ニンフならすぐに連れてくるだろ。最近、全然眠れなかったからもう少し寝かせてくれー……」
電子戦に特化したニンフには高性能レーダーがあるから、すぐに見つけられるはずだ。もう眠くて眠くて、瞼が……。
「イカロス……こっちゃこい……」
手招きし、近寄ってきたイカロスを抱き寄せると、その豊満なお胸様に顔を埋めた。
「イカロス枕、ぬくぬく……しゃあわせー……」
至福の時の中で徐々に意識を落としていった。
「……おやすみなさい、マスター」
優しく髪を鋤く感覚に擽ったさを覚えながら、再び夢の中へと旅立った。
† † †
「マスター、ご飯のお時間ですよー」
ハーピー妹の言葉で顔を上げる。時計を確認すると午後の一時を回っており、昼時には丁度いい時間だった。
研究室で一心不乱に作業をしていた俺は一旦手を止める。
「もうそんな時間か。んじゃあ、行きますか」
「はい!」
ハーピー妹を連れ立ち食堂へと向かった。
空人の――というより、俺の食事は一言でいうと豪勢だ。どこの宮廷料理だと言いたくなるような料理がずらっと並び、長テーブルに一人腰かけて黙々と平らげるのが今までの食事風景。
しかし、現在はエンジェロイドたちに言い聞か
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