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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
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身になり、剣を正面に傾ける。
「紫電……一閃!」
その掛け声と同時に、シグナムの剣に炎が宿る。竜二は刀を鞘に収めて腰を沈め、居合の構えをとった。
「はァァァァァアアアアアアアアアアアアアッ!」
「せぇぇいッ!」
一瞬の交錯の後、竜二の剣が真っ二つに切断され、吹っ飛んでいった。
「私の勝ち、だな」
「やっぱ、無理か……」
そんな中でもまだ笑みを崩さない竜二だが、突然苦しそうな表情を浮かべるとそのまま突然うずくまる。慌ててシグナムが駆け寄るが、そのままうつぶせに倒れこむと、再び竜二が光に包まれた。
「兄殿!?っ……これは……?」
その光が収まると、ユニゾン前の状態に二人が戻った。違うところがあるとすれば、アスカが立った状態で、竜二がうつぶせのまま、ということくらいだろうか。
「お気になさらず。自身のリンカーコアが開いてすぐに魔力を行使したことによる副作用のようなものです。数時間もすれば目を覚ますでしょう」
「なら、よいのですが……ん?初めて?」
「ええ。主はこれまで魔法戦闘は訓練含めて一切行っていませんでした」
「それであれだけの動きを……」
ところで、と話題を思い切り変えるアスカ。
「手加減したつもりですか?シグナムさん」
「なぜ、そう思われます?」
「あなたは、騎士甲冑を纏ったこと、そして最後の一撃。これら以外は攻撃に対して魔法を行使していない。違いますか?」
「ええ。高速行動用の術式は組みましたが」
「それはやはり、我が主があなたの魔法攻撃に耐えられないと判断したから、ですか?」
「いえ、主の兄上である以上、派手に傷つけては主を悲しませてしまうかと……」
「なるほど……」
シグナムの言うことに納得したフリをするアスカ。
「ところでシグナムさん、あなたは我が主を信頼できますか?」
「何を突然……」
「優れた戦闘者は、言葉よりも戦う時間の中で語り合うと聞きます。剣を合わせた者として、どう思います?」
「……」
シグナムは少し考え込むと、口を開く。
「彼は……必死に何かを伝えようとしていたように思います。それが何かは、私自身が未熟であるがゆえ受け取り難いものではありましたが、少なくとも主を傷つけるようなことはないと判断いたしました」
「ではその話は、翌朝にみんなを集めて致しましょうか。私のこともはやてさんにはお伝えしなければならないでしょうし」
アスカは柔らかく微笑んだ。気絶した竜二を背負うアスカと、戦闘状態を解除し、出てきた時の服装になったシグナムが並んで歩いて帰っていく。
「アスカさん、できれば竜二殿の肩をこちらにもお貸しいただけるでしょうか?」
「ええ。少し歩き難くはなりますが、ゆっくりといろいろ語らいながら
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