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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
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少し間をおいて、本当に不思議そうに、自らに問いかけるようにつぶやく。
『……え!?でも、下手をすれば世界を手に入れることができるかも知れないほどの力なのに……』
「そっちの世界ではどうやったか知らんけどな、こっちの世界でのそんな力なんて、一般人が持ってても使い道あらへんねん。アホな中学生や高校生男子ならまだしも、はやてはまだ小学生の女の子やねんで?世界征服なんか鼻で笑うわ」
『しかし……』
「第一な、そんなことしてどないするんや?」
『どうするったって……』
答えに窮したのか、黙り込む『彼女』。
「世界を牛耳るってのは簡単なことやない。ましてや、もしはやてがその力のことを知ってたとしたら、ますます使わさんやろ。この世界の常識も、個人が求める幸せもどんなもんか知らんくせに勝手抜かすなや」
『……失礼しました、我が主』
激情する龍二に『彼女』は持論を引っ込める。
「……いや、こっちこそヒートしすぎたわ。すまん。ところで、現界って今言ったな?」
『ええ。闇の書が起動した現在、騎士達を稼働させるために必要な魔力は、一体どこから来ているんでしょうか……?』
「普通に飯食ってるだけやったらあかんの?」
『あれはそういうものではないんです。もちろん人間などの生物ならば、周囲の魔力素をリンカーコアによって体内に取り込むことで魔力とするのですが、それにも限界はありますし……』
「ふーん……ほなどないしてんやろか……」
『それがわからないから不可解なんです。いや、まさか……』
「……深く聞きたいところやけど、話は後や。誰か出てきたで」
二人で話し込んでいると、車椅子に乗った茶髪の女の子が大急ぎで彼のもとへと向かってくる。
「はぁっ、はぁっ……」
「……おいおい、大丈夫か?」
「大丈夫、やで……でも、ホンマに、兄ちゃん?」
その少女の目線に合わせるためにしゃがみこんだ竜二は、少女の頭を撫でながら答えた。
「ああ、久しぶりやなはやて。まぁ、お前が物心つく前に別れてもうたけども」
「……うん、兄ちゃんや、昨日聞いた兄ちゃんの声や……」
すると少女は、竜二の服を掴んで抱き寄せると、そのまま彼の胸元を涙で濡らす。竜二もまた、膝立ちになって彼女を抱きしめ、優しく後頭部を撫で続けた。八神兄妹の再会である。
「兄ちゃぁん……」
「ったく、こんな泣き虫とは知らなんだで俺ァ」
「やってぇ……」
「はいはい」
「あのー、はやてちゃん。気持ちは分からないでもないけど、いつまでもそのままだとちょっと……」
「うぅ……うん」
鼻をすすりながらも竜二から離れようとしないはやてだが、しばらくすると後から出てきたシャマルが止める。涙を服の袖で拭うと、ぎこちないながらも笑顔を浮かべて竜二を迎え
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