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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
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快晴の空の下。青年の駆るスポーツワゴンは、海岸線を走っていた。
「しかし、昨夜は変な夢見たな……」
『どんな夢でした?』
「なんかな、俺がロボみたいな何かに変身して、魔法少女らしき女の子と戦ってる夢やったわ。なかなかに意味不明やったであれは」
『ほう、それはそれは……しかし意味不明で片付けますか?それを』
「しゃあないやん、ホンマに意味不明やってんから」
『やれやれ……』
「お前に呆れられるとか……世も末か」
『……それどういう意味ですか?』
「自分の胸にでも聞け」
苦笑する青年。
そうこうしている内に、彼はとある大きな民家の前に車を止める。
「聞いた住所によるとここのはずなんやけど……なんや、犬なんかいつの間に飼うてたんかい」
『もしかすると番犬かも知れませんね。彼女、一人暮らしだったわけですし』
「か、寂しさを紛らわすためかってとこやろな。さてと、インターフォンどこやっと……」
そして、青年が車から降りて、インターフォンの前に立つと――
「あの……どちら様でしょうか?」
――彼の後ろから声がかかった。
「へ?あ、あぁ……失礼しました。私、八神はやての兄の八神竜二と申します」
一瞬焦りはしたものの、取り乱すことなく振り返って名乗り、会釈をする。
彼に声をかけたのは、ショートボブの金髪でほんわかした雰囲気の美人。深い緑のTシャツに白のロングスカート、グレーのパンプスといった出で立ち。スーパーの帰りだろうか、食材の入ったビニール袋を下げている。
「あ、じゃああなたがはやてちゃんの……こちらこそ失礼しました。私、シャマルと申します」
「なら、あなたがはやての親戚さん、ということでよろしいでしょうか?」
「はい。これから一緒に住むことになると思うのでよろしくお願いしますね?」
「ああいえいえ、こちらこそ……」
互いに軽い挨拶を交わし、シャマルがはやてを呼びに行くため家の中へと入っていく。
『気を付けて下さい。彼女から、闇の書の魔力が感知できました』
「そうか……それなら、他の三人もおるわけやな」
『ええ。しかし不思議ですね……』
「何が?」
『声』の彼女は語りだす。
『闇の書の主に選ばれた者は、その力を手にした時から魔力の蒐集を始めるのです。闇の書を完成させるために。少なくともこれまではそうでした』
「ふむ。で?」
『しかし、今回の彼女からは、そんな雰囲気が全くない。蒐集を行わずに彼女たちが現界できているなんて……』
本気で不思議そうにつぶやく『彼女』に対し、龍二は自信を持って言い放った。
「そりゃ、はやてがそんなことするはずがないからな。俺は信じてたで」
その言葉に『彼女』は一瞬呆気にとられたようだった。
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