機動戦士ガンダムSEED
0181話
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蹴ってアークエンジェル甲板へと戻り、ゾノは海中で爆発した。
「……ふぅ」
「すいません、遅れてしまって」
ストライクが近づき、申し訳なさそうにキラが通信を送ってくる。
「何、お前が敵の注意を引きつけてくれたから相手も海上に対する警戒が薄くなったんだろう。それよりも……」
「それよりも?」
「ブリッジ、ムウから連絡は?」
「……」
「ブリッジ?」
「あ、す、すいません。フラガ少佐から敵潜水艦は撃破したと連絡がありました。ただ、その……」
言い淀むミリアリア。これは、上手い具合に原作通りになったとみていいだろう。
「敵の援軍でも来たか?」
「いえ、スカイグラスパー2号機に乗って出撃したカガリさんが消息不明に。それで艦長から簡単な整備と補給が済んだらブリッツとストライクで捜索に出て欲しいとの事です」
「カガリが!?」
「……ブリッツも、か? その間、艦の防衛戦力に問題が出るが」
「アクセルさん、なんでそう平気な顔をしてられるんですか! カガリが行方不明になったんですよ!」
こちらへと噛みついてくるキラに溜息一つ。
「落ち着け。2機で捜索に出てカガリを発見したとしても、その間にこの艦がザフトに落とされでもしたらどうする? 俺達の帰る場所が無くなるんだぞ?」
「それは……」
「それでもお願いよ、アクセル」
通信に割り込んできたのはマリューだった。カガリの行方不明により、どこか憂いを帯びた表情をしてこちらを見ている。
「フラガ少佐がもうすぐ帰還するわ。いざという時の護衛はスカイグラスパーでなんとかするから」
「……了解。補給と整備を終えたら捜索活動に出るよ」
「ありがとう」
「すまないな」
マリューの後ろからキサカが顔を出し、頭を下げてくる。守り役としては今回の行方不明は手痛い出来事なのだろう。
こちらとしても、オーブに対して恩を売るのはそう悪い選択ではない。薄々考えている計画が実現可能なのだとしたら、今回の事は限りなくでかい貸し付けになるだろうしな。
「気にするな」
だからそれだけ言って、MS格納庫へと移動した。
結局、その後は原作通りに進んだ。その日はカガリを見つける事が出来ないままに一晩が過ぎ、翌日になって救難信号を捉える事に成功してストライクが救出。ほぼ独断に近い形で出撃したカガリはマードックを始めとする整備班達にたっぷり数時間の説教と、罰として一週間程小間使いに奔走させられる事になったのだった。
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