第一物語・後半-日来独立編-
第二十七章 目指す場所へ《3》
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てから、ネフィアは着替えるために集団から離れた。
彼女にも手を振り、姿が見てなくなるまで振り続けた。
「基本このクラスって戦闘準備とは必要無いよな、魅鷺は忍兼侍だけど準備は?」
「忍具は隠し持っているで御座るよ」
セーランの問いに魅鷺は手を後ろ、腰辺りにやり、そして皆に見せるように手を表に出せばそこには忍刀が握られていた。
鉄の刀は手入れが行き届いており、彼女の生真面目さを表していた。
皆に披露したので用済みの忍刀を宙に放り投げ、落ちてくるところを両手で掴むと同時に忍刀が消えた。
「まだ侍ではないので忍刀や手裏剣などの忍具しか所持しておらぬが、隠し持てるところが利点で御座るな」
「侍になるために試験とかあったっけ?」
「実力試験みたいのはあるで御座るが、特に試験などは無いみたいで御座る。侍とはそう言われるだけで特別な権限も持つわけでは御座らぬから」
「じゃあさ、なんで魅鷺ちゃんは侍になりたいわけ? 登吊家って代々続く忍の家系なんだからさ、忍の方がいいんじゃないの」
疑問符を頭に浮かべるテイルが言った。
「その言葉は多く耳にするが、しかし侍がいいので御座るよ。忍は隠れて後ろからの卑怯な戦法を取るが、侍は正面を向けての真剣勝負。拙者、そんな戦いを望んでいるので御座る」
「妹よ、家系に囚われては視野が狭まるだけだ。時には親に反抗し、視野を広げることも大切なことだ。分かったかい? 分かったのならたまには兄に優しく接してくるといい」
「兄ちゃん気持ち悪いから嫌だ。部屋のなか、巨乳の女性ポスターとか巨乳系のエロ本隠してなくてそのまま置いてあったし。そんな兄ちゃんに優しく出来るわけないじゃん」
「いいかい妹よ。乳とは女性の象徴、つまり巨乳は最も女性として女性らしいということだ」
「言ってることが意味分からないんだけど」
真剣に巨乳について語る兄を見て、見下すような視線を送りながら呆れた。
何故こんな人が兄なのだろうと、自問自答を繰り返した。
そしてこの話しに男性共が乗っかってきた。
「俺は、俺を頼ってくる女性が好みだな。俺が守ってやらないといけない、という使命感にられるからな」
「――妹系ですわね」
「い、いやそう言うわけでは。あ、ネフィア嬢何ですがその蔑むような視線は。と言うか着替えに行ったのでは!?」
ネフィアは鼻で笑って、ルヴォルフに背を向けた。
誤解だとルヴォルフは説得を試みるが効果は無く、謝るしか道は残されていなかった。が、ネフィアはジャンプ一つ入れ消えていった。
地に膝を付くルヴォルフを他所に、トオキダニが話しに加わる。
「何故ネフィアが戻って来たのかは知らんが、やはり女性と言ったらキツめ系眼鏡女子だろう。ツンだけで構わない、デレは無理矢理発動させてやるからな」
「トオキンは本見て悲し
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