暁 〜小説投稿サイト〜
神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・後半-日来独立編-
第二十七章 目指す場所へ《3》
[1/7]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
 周りに威圧を感じならがも、近付けないのでは恐れても仕方無い。砲撃を放つものの、先程よりも多くの防御壁で全てを受け止める。
 見えない壁に黄森はどうすることも出来ず、優勢だったのは今や過去のこととなった。
 外装甲から身を乗り出し、後方の戦闘艦を遠目に見るセーランは視線をそのまま、
「なんか今の日来無敵っぽくね?」
 セーランの背後からアストローゼが来て、同じく後方を見る。
「大規模守護系加護・天域のお陰でもあり、アマテラスのお陰でもあるな。このまま辰ノ大花へ行けそうか?」
『予想以上に防御壁で流魔を消費してしまいましたので、幾らアマテラス系加護が強化されたとは言え、朱鳥天の戦闘後に宇天の長救出はキツくなるかと判断出来ます』
「霊憑山すっ飛ばして辰ノ大花に行けたらいいんだけどな」
「そんなこと出来るか馬鹿が」
 半目でセーランはアストローゼの方を向くが、一方の彼はそれを無視した。
 後ろから皆がくすくすと笑うのが聞こえる。
 霊憑山はすぐそこだ。船首は既に上に傾き掛けており、横断する準備へと移っている。
 霊憑山の斜面から風が流れるように風が吹き、それと同時に伝文|《メール》がセーランの元へと来た。
「送信者不明、またアマテラスからか。にしてもよく送ってくるな」
 伝文のアイコンが表示された映画面を押し、伝文の内容を確認する。

『再びこんにちは。もしよろしかったら日来の移動に力を貸しますよ?』

 今度は短く、セーランはアルトローゼに伝文を見せた。
 それを読んだアストローゼは頷き、今度はその伝文を皆に見せた。
「アマテラスからの伝文のようだ。日来の移動に力を貸すと言っているがどうする、私はこれには賛成だ」
「わたくしも賛成ですわ。力を借りられるなら今はそれに甘えるべきかと」
「それには異論はないが、アマテラスがここまでする理由とは何だ」
 疑うつもりではないが、理由も無く神が人に協力することに飛豊は違和感を覚えた。
 飛豊の問いに答えるように再び伝文が送られてきた。こちら側に映画面が向いてあるため、セーランは操作してもいいと視線で示す。
 どうも、と頷くことで応答とする。

『私がここまで致す理由は、ここが最後の信仰地であり拠り所であるからです。日来の消滅は私の消滅と等しく、日来が存続することは私が存続するのと等しいのです。
 ですので、私は私を生かすために手を差しのべているのです』

 書かれていた文を読み、これを見て納得する。
 確かにそのような理由であるならば、アマテラスが私達に協力するのは当たり前だ。
 神も消えることは怖いのだろうか、と余計なことを考えながらも飛豊はセーランに言う。
「お前の考え、アマテラスにお願いしてみればいいんじゃないか。ショートカット出来るならそっちの方がい
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ