第17話 西宮の休日?
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場合、空気を読まない人は助かるのですが、などと言うクダラナイ事を考えながら、再び、彼女に視線を戻す俺。
そして、俺が外した視線を再び彼女に戻したのを確認した後に、
「こっちの高校を受験する心算はないの?」
……と、問い掛けて来た。言い淀んだ割には、かなり思い切った内容の台詞を。
そして、その言葉を聞いた瞬間、俺と【霊道】で繋がっている有希からも、少し驚いたような気が伝わって来る。
これは、純粋な驚き。その他には感じる雰囲気は有りません。
う〜む。良く判りませんが、有希の任務から推測すると、今のハルヒの台詞は、普段の彼女が発する台詞とは違う種類の台詞だったと言う事なのでしょう。
「それは、多分、難しいな」
俺は、少し考えるふりをした後に、そう答えた。
確かに、向こうの世界の受験日までに帰る事が出来ない場合は、ハルヒの言った内容も選択肢の内のひとつと成るのは確実ですし、水晶宮と渡りが付けられた今は、日本国籍などは簡単に融通が付くのですが……。
それでも、この段階から既に、帰る事の出来ない前提での布石は問題が有ります。
「前にも言ったけど、俺にはもう両親は居なくて、後見人が存在しているだけなんや。
それで、前々から言って有ったのなら未だしも、こんな願書を出す直前に成ってから急に西宮の高校に進学したいなんて言ったとして、受け入れて貰えるかどうか判らないからな」
先ずは当たり障りのない答えを返して置く俺。但し、これは表向きの理由。
本当の理由は、もしかすると、この世界にも俺が存在している可能性が有るから。
もし、この世界に俺の異世界同位体が居て、そいつが、俺と同じタイミングで何処か別の世界に移動して居た場合、俺が元居た世界に帰還した瞬間に、この世界に元々存在していた俺の異世界同位体も帰還する可能性が高い。
いくら、俺の異世界同位体とは言え、そいつは、現在の俺とはまったくの別人。俺が、この世界でやった仕事の結果をそいつに押し付けて帰る訳には行きませんから。
そして、更に続けて、
「まして、俺の去年一年の英語の最高得点が百点満点で九点やからな。ちょいとドコロか、かなり厳しい可能性も有る」
少し、ドコロか、かなり問題が有る発言を行う俺。その俺の発言を聞いた異なった二人から、まったく同じ気が発せられた。
もっとも、ハルヒが驚くのは判るけど、有希さんまで驚きますか。結構、俺がこの世界に流されている状況を気にしてくれて居ると言う事なのでしょうね。
「あんた、そんな状態で大丈夫なの?」
そして、目の前に居る少女の方が、当然の質問を問い掛けて来た。そして、それと同時に、【霊道】で繋がった少女からも、同意を示す気が流れて来る。
それに、そんなブッチャ
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