GGO編
百十五話 殺人鬼、再来
[3/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
か、殺されるかの運命をたどったのである。まぁ、そんなことは今はどうでもよい。
リョウは苦笑して、けれども悪い気はしないと言うように返す。
「ッは、薙刀の時に比べりゃまだまだだっての。っま、天下のPohさんに褒められた事だけは素直に嬉しく受け取っとくぜ」
「A-Ha」
顔の全体像の見えないフードの奥で、男が静かに、何処か楽しげな笑みを浮かべる気配がしたのが、リョウにも分かった。と、肩をすくめながらリョウはニヤリと笑って問う。
「それで?そのPohさんが今回はこんな所(GGO)に何の御用だよ?馬鹿な部下の手伝いにでも来たか?」
「Hmmmmmmm?そう思うか?」
顎に手を当て、手先で器用に右手のナイフをくるくるとまわしながら返してきたPohに、リョウはあっけらかんと返す。
「いや、全然」
「ハッ」
肩をピクリと上げて、Pohは笑う。
「お前がこの程度の殺しに付き合うタマじゃねぇ事くれぇ分かるわな。大方見物のつもりだったんだろ?で……俺に会いたくでもなったか?」
「Excellent(ご名答)久々にお前とやり合いたくなってな」
後半は冗談のつもりだったのだが、意外な答えにリョウはゲッといって若干身を引く。
「俺には同性に恋愛感情を抱く趣味はねぇぞ」
「Screw you(くたばれ馬鹿)俺にもねぇよ。そうじゃねェのさ……お前みてぇな“同類”には滅多に会えねェもんでな」
「ふーん……」
特に面白くもなさそうにフンッと鼻を鳴らし、ナイフを向ける。
「で?俺と暇つぶしにやる為に、わざわざライフルまで持ち出したと?」
「ザザにゃあ悪いが、アイツの実力じゃお前にとっちゃ遊び相手にもならねぇだろうからな」
「お、よくわかってんじゃーん」
ニヤニヤと笑い、リョウが右手のナイフをぷらぷらと振った。
「そんじゃ、まぁ……」
そうしてゆっくりと右半身を引く。ナイフのギラリと光らせ、まっすぐにPohのフードの奥を見据えると……
「その見事な俺の腕で、お前もさっさと逝っちゃってくれや!」
その腕を振り上げ、一気にPohに向けて走り出した。その様子をみて、Pohは少し焦ったような早口で話す。
「Hey、早まるなよ俺は確かにオマエの能力は認めたさ。But……」
即座に彼の腕が稲妻のような速さで軌跡を描いた。一瞬で懐に入り、抜かれた腕から……
「っ!?」
パンッ!
精々軽い爆竹を鳴らした程度と言った風な破裂音が響き、あっという間に伸ばされた彼の腕から閃光が煌めいた。
「俺がお前に劣ってると言った覚えはねェぜ?brat(ガキ)」
────
「せぁっ!」
「……」
振り下ろした鋼鉄の刃をゆらりとした動きで少しだけ後ろに下がり、ザザは躱す。其処から……
「ッ!」
ヒ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ