第十三話
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第十三話 その七人目
胸以外にもだった、華奈子は美奈子にこのことも話した。
「転校生の娘だけれど」
「その娘が誰かよね」
「魔女よね、最初から」
「ええ、経験者みたいよ」
美奈子はこう華奈子に返した。
「それは間違いないみたいよ」
「じゃあ最初からなのね」
「何かの魔法が使えるわ」
「使い魔もいるかしら」
「いると思うわ」
また華奈子に答えた。
「魔女はまずは箒に乗ることと使い魔を手に入れることからでしょ」
「だったわね、まずはね」
「それから魔法よ」
「本当に箒と使い魔からだからね」
箒に乗って空を飛び使い魔に色々と手伝ってもらうのだ。魔女は全てこの二つからはじめるのだ、華奈子達もそうなのだ。
「だからなのね」
「そう、しかもね」
「魔法も使えるのかしら」
「そうだと思うわ」
これは美奈子の予想である。
「ちゃんとね」
「じゃあ最初からそれなりのレベルなのかしら」
「少なくとも私達より下手じゃないみたいよ」
美奈子は真剣な顔で華奈子に話す。
「どういった娘はわからないけれどね」
「いい娘だったらいいけれど」
華奈子は心配する顔だった。
「そうした娘だったらね」
「性格ね」
「うん、やっぱり性格第一だから」
華奈子は人はまずそれだと思っている、勉強やスポーツよりも。
「性格がいい娘だったらね」
「意地悪とか乱暴とかする娘は嫌よね」
「いじめもね」
全部華奈子の嫌いなものだ。
「全部嫌よ」
「私もよ。本当にどんな娘かしら」
「不安?やっぱり」
「ちょっとね」
実際にそうだと答える美奈子だった。
「いじめっ子じゃないわよね」
「あたしいじめっ子は許さないから」
いじめ自体が嫌いだからだ、華奈子は言った。
「美奈子も皆も守るからね」
「私も何とかするから」
自分でだと言う美奈子だった。
二人は七人目の娘のことを考えていた、果たしてどんな娘なのかと。
第十三話 完
2013・2・27
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