暁 〜小説投稿サイト〜
とあるβテスター、奮闘する
裏通りの鍛冶師
とあるβテスター、人捜し
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、とのことだ。
しかも驚いたことに、もし噂が本当だった場合、僕に対する報酬として武器の制作費を半額都合してくれるという。
どういう風の吹き回しだ、と問い詰めれば、彼女は珍しく苛立ったように『あの店番は好きになれなイ』と吐き捨てた。
仕事に私情を挟まないこの『鼠』にそこまで言わせるとは、一体どんな男なんだか……。

「うーん、不安だ……」
「ユノくんユノくん!早くさがそうよー!」
「はいはい。それじゃあ僕はこっち、シェイリはそっちから捜そうか。言っとくけど、ここにいるプレイヤーはタチの悪いのが多いから気を付けてね。何かあったら僕を呼ぶか、すぐに逃げること。わかった?」
「はーい!わかりました!」
片手を伸ばしながら元気よく返事をするシェイリ。きみは遠足中の小学生かなにかですか?
いつもながらに思うけど、彼女は本当に高校生なんだろうか。
というか本当に大丈夫だよね?飴ちゃんあげるからちょっとおいで、なんて言われてホイホイついて行ったりしないよね?
周りが思っているほどお馬鹿ではないんだけど、見た目や口調のせいか、そこはかとなく不安を感じずにはいられない……。

……と、そんなことを考えてる場合じゃないか。
本当ならシェイリと別行動するのは危なっかしくて仕方ないけれど、この入り組んだ裏通りを一人で全部捜すのは無理だ。
彼女が変なプレイヤーに目を付けられる前に、噂の露店商を見つけるしかない。

「さて、と……」
それじゃ、お仕事といきますか。
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