第百十九話 一枚岩その十五
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「この都は我等が古くから潜んでおる、鬼なり土蜘蛛と呼ばれながらも大和の者達に仕掛けてきた」
「その邪魔をしたのが坂上田村麻呂であり源頼光」
「安部清明もでしたな」
「摂関家も平家も源氏もでした」
「今の幕府も」
「全て我等に気付いておらぬが邪魔をしてきた」
崇伝は忌々しげに言う。
「そして間違いなく織田もじゃ」
「邪魔をしてきますな」
「しかもこれまでのどの者よりも強く」
「敵じゃ」
それに他ならないというのだ。
「必ず仕留める」
「はい、ではその時代を待ちましょう」
「時を」
南禅寺、この名札の中でも蠢く者達がいた。闇にある彼等は誰にも姿を見せない、しかし確かにそこにいて時を伺っていた。
第百十九話 完
2012・12・24
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