第二十四話 古墳その四
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「どっちにしても私ににしてはね」
「羨ましいの」
「胸は正義よ」
こうまで言うのだった。
「大きければね」
「正義なのね」
「そうよ。体育の水泳の授業jの時だってそうじゃない」
「あっ、その話はね」
お手つきになった、二人共しまった、という顔になっている。
「ちょっとね」
「言わないってことね」
「そういう話好きじゃないから」
「男子の視線を思い出してなのね」
「うん、聖花ちゃんも見られてたじゃない」
もっと言えば女子生徒全員だ。思春期の男子生徒にとって女子の水着姿は最高の刺激剤の一つだからそうなってしまう。
「かなりね」
「あっ、脚を」
「お尻もよ」
「お尻も?」
「聖花ちゃんのお尻、後ろのラインもかなり見られてたのよ」
「うわっ、そうだったのね」
聖花は愛実のその話に愕然とした感じになる。
「気付かなかったの」
「見られてるのはわかってたけれど」
それでもだったのだ。
「お尻見られてるのは」
「脚は気付いていたでしょ」
「それはね」
「けれどお尻はだったの」
「私も見られてたみたいだし」
それは愛実もだった。水着は身体のラインが完全に出るのでその全体が見られる、それで後ろもだったのである。
「まあこのことはね」
「どうしようもないのね」
「腰のところにパレオ巻く方法もあるけれど」
「学校の水泳の授業で?」
「それもちょっと、よね」
学校の水泳の授業は泳ぐ、それではパレオなぞ付けては邪魔になる。そもそもスクール水着や競泳水着にパレオは似合わない。
だから愛実もこう言うのだ。
「あまりよくないわね」
「海とか学校以外のプールならともかく」
こうしたところでは普通の水着だからだ。
「パレオはね」
「ビキニとか普通のワンピースなら似合うのよね」
「そうそう」
二人もこの話をする。
「何か競泳水着だと合わないし」
「大体授業でパレオっていうのもね」
「プールに入って泳ぐから意味ないしね」
「そうなのよね」
「とにかくね」
聖花はまた言った。
「見られてたのね、お尻も」
「そう、ついでに言えば胸もね」
「身体全体見られてたのね」
「体育の普通の授業でもね」
男女が同じ場所で授業を受けるとだというのだ。こうしたケースはよくある。
「ほら、うちの学校って体育の授業上は体操服で下は半ズボンかスパッツじゃない」
「冬以外はそうよね」
冬はジャージだ。
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