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ヘタリア大帝国
TURN63 ドロシーの帰還その十
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「そこで好き放題搾取してるのよ」
「資産主義だからね」
 カテーリンは資産主義を不平等で一部の金持ちだけがいい思いをしているシステムだと考えている。だから今もこう言うのだ。
「帝なんて君主もいるし」
「階級だよね」
「お仕置きよ、ドイツの後で懲らしめてやるわよ」
「うん、ドクツはもうすぐ倒せるよ」
 ここでロシアがカテーリンに言う。
「その後だね」
「そうよ。ただ戦力は再編成するから」
 このことは忘れてはならなかった。
「ドクツとの戦いで随分やられたから」
「やっぱり強かったね」
「それからだから」
 カテーリンは時間のロスについては唇を噛み締めていた。
「日本との戦争は」
「じゃあ急いで再編成を進めないとね」
 ミーシャはまたカテーリンに応えた。
「ドクツとの戦争が終わったら」
「レーティア=アドルフはね」
 カテーリンの表情が少し変わった。
「妙に私に似てる気がするけれど」
「というかファンシズムと共有主義がよね」
 ミーシャはこうカテーリンに話す。
「似てるとか?」
「そうかも。ドクツって資産主義じゃないし」
「そうそう、企業とかの活動って全部総統に動かされてるのよ」
「全部総統が動かしてるから」
 ソビエトにしても全てはカテーリンが動かしている。そうした意味で両者は全く同じ国家システムなのである。
「似てるっていうのね」
「そうじゃないかな」
「そうかも。けれどレーティア=アドルフも悪い子だから」
 カテーリンは子供っぽい感じで言った。
「お仕置きしないといけないから」
「じゃあドクツはどうするの?」
「ドクツ自体もお仕置きよ」
 カテーリンはロシアの問いに答えた。
「許さないから」
「そうだね。じゃあドクツもやっつけて」
「エイリスも気になるけれど太平洋の方が先よ」
 特に日本をだというのだ。
「資産主義しかないあそこは絶対に駄目だから」
「じゃあドクツの後は太平洋でね」
 ミーシャがまた言う。
「そうしていこう」
「うん、これで決まりね」
 カテーリンはミーシャとロシアに話した。そして壁にある質素な時計の時間を見てこう二人に対して言った。
「お茶の時間よ」
「うん、紅茶を淹れるよ」
 ロシアはすぐにカテーリンに答えた。
「ケーキもあるからね」
「カーキは一人一切れよ」
 カテーリンはおやつのケーキにも規則を入れていた。
「食べ過ぎたら太るし虫歯になるし」
「それに皆が少しずつ食べたら公平に食べられるからね」
「そうよ。だから一切れよ」
 おやつのケーキ、ロシア風のクッキーの様のそれはだというのだ。
「それだけだから」
「わかったよ。それじゃあね」
「三人で食べようね」
 ロシアに続いてミーシャも言う。ソビエトは全てがカテーリン
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