TURN63 ドロシーの帰還その八
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「それもだ」
「はい、今の太平洋経済圏の兵器体系ですが」
「我が日本帝国とガメリカ共和国にだ」
「まだエイリスのものが残っていますね」
エイリスの植民地だった国々にその艦艇が残っているのだ。
「おおむね三つです」
「中帝国は基本的にガメリカのそれだ」
軍事協力の結果そうなったのである。
「エイリスはなくなってきているからな」
「実質的には二つですね」
日本とガメリカの、である。
「そこが違いますね」
「だが互換は出来る」
幸いにそれが可能だというのだ。
「ガメリカ政府と今後このことも摺り合わせていくべきか」
「そうするべきだな」
東郷もここで言う。
「今はな」
「そうだな。ノイマン長官とは話していく」
平賀も言う。
「ここはな」
「そうしてくれ。太平洋安全保障条約もできたからな」
太平洋各国が参加する太平洋経済圏防衛の為の安全保障条約である。
「今度は軍事的、技術的にもだ」
「協力を進めていくべきだからな」
「ここはそうしていこう。大和にしてもな」
「もう少し待っていてくれ。そちらに引き渡せる」
「楽しみにさせてもらう。今は中休みになっているが」
「すぐに戦闘が起こるな」
「アステカか」
「ああ、あの国だ」
まさにそこだというのだ。
「あの国についての情報も今集め出しているが」
「謎に包まれた国です」
日本も平賀に言う。
「その全てが」
「技術的にはどうか」
「埴輪艦でしょうか」
「埴輪か」
「はい、それにかなり旧式の艦艇もあります」
「それは普通の人間が使っているものだな」
「埴輪艦は埴輪族が基本的に使っています」
日本は今わかっていることを述べていく。
「そうか」
「後は宇宙怪獣も多いです」
「宇宙怪獣は軍には入っていないな」
「いえ、どうも組み入れているみたいですが」
「怪獣姫がいるのか?」
「わかりません、それも」
「わからないことが多いな」
平賀も首を捻る。
「あの国についてはまだ」
「そうです。本当に謎に包まれた国です」
「埴輪艦は相当強力なバリアを装備しているな」
「はい」
このことはわかっていた、
「ビームは通じないです」
「では艦載機か水雷攻撃になるか」
「そう考えています」
「では酸素魚雷も強化しておこう」
平賀は日本の話も聞いて述べた。
「そうしていく」
「そのこともお願いします」
「あとガメリカ軍の魚雷は性能が悪い」
ガメリカとの戦争中にはこのことにも助けられてきた。だがそれが今はだというのだ。
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