第十話
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える。一つは逃げてるみたいに走ってる」
「まさか、村の人たちかも!俺たちも行こう!」
シングの意見に賛成すると、ディアたちは足音が聞こえる方向に向かって走り出す。
走り続けていると一人の男が少女を壁に追い詰めていた。
ヴェイグは男を見ると、まさかという表情で叫ぶ。
「あれは、サレ!?」
「あの人が!もう一人の人は誰なんだろう?」
「わかりません、けど助けましょう」
「うん!行こう!」
四人は少女を助けるため、地面を蹴って走り出す。
少女は弾んだ息を整えながら、逃げ道がないか辺りを見渡す。
それを見ていたサレが余裕そうな笑みで、話しかける。
「どうやら、ゲームはここまでだね、ガルバンゾ国のお姫様、近々君の国とは戦争になろうとしている。けど君たちの国が星晶を全て差し出したら僕たちは軍を退こう、どうする?無駄な争いなんて君は望まない筈だ、君の判断で多くの民が生きるか死ぬんだ、やっぱ命って思いかい?」
「魔神剣!」
突然現れた、衝撃波をサレは顔を歪めながら、間一髪かわすとディアたちが少女を守るように、サレの前に立ちはだかる。
サレはめんどくさそうにディアたちを見ていると、ヴェイグを見て目付きが変わる。
そして笑いながら喋りだす。
「くくく、まさかまた会えるとはね、ヴェイグ。君が僕に手傷を追わせたのは覚えてるよ、あの日からずっと僕の玩具になってほしいって思てったんだ」
「・・サレ、今度は倒す」
ヴェイグは自分の背中に装備していた大剣を取り出すと、それに続きシングは片手剣、ディアは双剣を取り出す。
サレは面白そうに左手を上げると、茂みがガサガサ揺れ、ウルフが二体現れた。
よく見てみると首輪かなにかを着けていた。
「まずは僕の玩具と遊んでよ」
「ミントさん、その人の傷を治してから、側で魔術の援護をしてください、僕たちが守りますから」
「わかりました、気をつけてください」
ミントは魔術の詠唱を始めると、それが開始の合図かのようにディアは右側のウルフ、シングとヴェイグは左側のウルフに向かって走り出す。
ディアはウルフの目の前に迫ると、双剣で素早い連続突きを放つ。
「散沙雨!」
しかしウルフは素早く、攻撃をかわすと勢いを付けてディアに突進する。
野生のウルフとは桁違いのパワーでディアはそのまま吹き飛ばされる。
一方シングとヴェイグは何度も攻撃を繰り返すが、ウルフに一度も当たることがなく、隙ができるとウルフの爪で体を斬り裂かれる。
「ぐぅ!」
「っく!」
「ナース!」
タイミングよくミントの治癒術が発動すると、二人を囲むように癒しの光が降り注ぐ。
傷が癒えるとディアは自分でファーストエイドを放っており、一度三人は固まってウルフを
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