暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
無印編 破壊者、魔法と出会う
6話:その出会いは偶然か、必然か
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へと収まった。

「……でも(ぐぅ〜)っ!?///」
「ほら、また鳴った」

少女が再び何か言おうとしたが、良すぎるぐらいのタイミングで少女から奇妙な音が鳴った。少女は顔をさらに赤くしながら、渋々パンが入った袋からパンを出し、パンを頬張る。

「……おいしい…」
「だろ?俺の友人の料理長の一品らしいぞ」

一口食べて正直な感想を言う。そしてさらに少女はパンを頬張る。よほどおいしかったのか、それともよほど腹が減っていたのかはわからないが、少女の食べるペースが少しずつだが速くなっていた。

「……あの、その…」
「ん?」
「あ、ありがとう…ございます…」

パンを食べ終えた少女は、顔を赤くしたまま俺に向けて礼をいう。

「別にいいさ。それで、どうする?まだ俺の持つ石を探りたいか?」
「…いえ、止しておきます。そんなことしたら、お礼をした意味がないですから」
「そう、か…」

そこで会話が止まってしまう。さすがに気まずいので口を開こうとしたそのとき、草葉からリスが飛び出してくる。

「お、かわいいじゃん」(カシャッ)
「それは?」
「カメラ。ちょっと変わった形してるけど、ちゃんと撮れるぜ」
「へ〜」

飛び出してきたリスにすぐピントを合わせシャッターをきる。少女は俺が持つカメラの形に疑問を持ったようで、簡単に答える。ちょっと物珍しそうな顔をしている。

「…………」(カシャッ)
「えっ…」
「あ、悪い。ちょっと良い表情してたからさ、つい」
「…………」

不意をつかれたのがちょっと癇に障ったのか、怒ったような顔になる。だが、すぐにそこへリスがやってきて、少女の腕へと飛び込む。

「きゃっ!ちょ、くすっがたいよ…!」
(カシャッ)
「良い笑顔だ」
「あ…」

飛び込んできたリスはそのまま少女の顔をなめる。その時の少女とリスがあまりに良い絵になっていたので、俺は迷わずシャッターをきり、つぶやく。
満足のいく写真も撮れたので、そのまま旅館の方へと戻ろうと足を動かそうとする。

「あの…」
「…何か?」
「あなたの名前…聞いても?」

だが、完全に体を反転させる前に少女から声をかけられる。ふむ、確かにここまで話して、お互いの名前の一つも聞かないのもなにか。

「俺は門寺 士。君は?」
「私は……フェイト。フェイト・テスタロッサ」
「フェイト、か…」

俺が名乗り、逆に聞き返すと、少女は少し悩んで自分の名前を言った。

「…かわいい名前だな。似合ってるよ、テスタロッサさん」
「かっ、かわ……!//」

いきなりかわいいなんて言われて恥ずかしかったのか、顔全体を赤くしてしまうテスタロッサ。さすがにいきなり過ぎたか。

「あぁ、悪いないきなり変なこと言っ
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