暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
無印編 破壊者、魔法と出会う
6話:その出会いは偶然か、必然か
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んで、冒頭に戻る訳だが………
「…先程見ていた石を、渡してくれませんか?」
「……いやだ、と言ったら?」
その声と共に少女の姿が揺れる。咄嗟に俺は後ろに飛ぶ。刹那、先程まで俺がいた場所を何かが空を裂く。
着地し、空を切り裂いた張本人である少女を見る。その手に握られたデバイスは横に振り切られており、どうやって攻撃してきたか一目でわかった。
「…それにしても何でこんな石ころを欲しがるのか、俺にはわからないんだが」
「私にはそれが必要なの。どうしても…その、ジュエルシードが…」
どうする?このまま渡すのもいいが、それじゃ俺が一方的に不利益だ。それに保険として持っておきたいし。
考えた末、導きだした答えは………
「…ジュエルシード?なんだそれ?」
「……その石のことなんですが」
「知らないな。俺はこれを、宝石の一つだと言われてプレゼントされただけだが」
知らないふり。ばっくれることにした。卑怯とかいうなよ?今の俺にはこうするのが精一杯だ。
「…ではそれがジュエルシードかどうか、見せていただけますか?」
「それは嫌だな。大事な家族からもらった、大事なもんだ。他人に触れるのは、好ましくない」
少女の要求に、肩をすくめながら返す。まぁ嘘なんだが。
「それにこれが君の言うジュエルシードだとしても、それが店前で売られているとは限らないだろ?」
「…………」
「君の見間違え、という可能性もあるしね」
どうだ?これで通って欲しいんだが………
「……でもやはり見せてもらうぐらいは(ぐぅ〜)っ!?」
「…ん?」
少女がまた何か言おうとしたのだろうが、それは何処からかなった奇妙な音で遮られてしまった。少女はその音が聞こえた瞬間に、顔を少し赤らめて自分の腹に片手を添えていた。
「…もしかして、お前の…」
(ギロッ!)
「っ、す、すまない…」
俺がもしかしての疑問を聞こうとした瞬間、少女が怒りと恥ずかしさの混じった目でこちらを睨みつけてきたので、俺は言葉を中断する。
「…………」
「…………」
そして再び沈黙が流れる。少女の手には未だデバイスがあり、その矛先は俺へと向けられている。
「……お腹空いてんだろ?」
「………////」
俺の質問に、返事はしないものの、顔を俯かせる少女。俺はそれで確信がつき、背負っていたショルダーバックのチャックを開け、中から一個のパンを出す。
「いるか?」
「…………」
「心配すんな。これは俺がこっちに来るときに、旅館に一緒に来ている人からもらったおやつみたいなもんだから。遠慮なく食え」
俺はそう言って取り出したパンを少女に放る。放物線を描いて少女の手元
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