ファントム・バレット編
ファストバレット
ISLラグナロク
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に死亡組の名前も確認するが、そこにも無かった。不意にとてつもなく嫌な予感がした。
「まさか、な……」
思考内で否定しつつ、俺は最後にキリトを確認した草原地帯に向かって走り出していた。
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Sideシノン
「……………なに、今の」
ボロマントのプレイヤーがハンドガンで1回だけ相手――ペイルライダーを撃った。それだけで相手は死亡、いや、《回線切断》してしまった。
ペイルライダーはその前の戦闘では大してHPを減らしているわけではなかった。事実、銃撃の後すぐに跳ね起きてボロマントに反撃しようとした、その刹那に消え去ったのだ。
―――まるで、ボロマントがペイルライダーをゲームから切断させたがごとく………
ボロマントは大会中継のバーチャル・カメラにその拳銃を向けてアピールをした。
シノンはその瞬間、理解した。あの消滅こそがボロマントにとっての勝利だと言うことを……。
「あいつ……他のプレイヤーを、サーバーから落とせるの……?」
尚も信じられず、隣でボロマントを同じく凝視しているF型アバターと見紛う男性プレイヤーにも聞こえるように呟く。
「……違う。そうじゃない。そんな生温い力じゃない………」
「ぬるい?どこがよ、大問題でしょ。チートもいいところだわ、ザスカーは何してるん……」
「違うんだ……あいつは、サーバーから落としたんじゃない、殺したんだ。……たった今、ペイルライダーを操っていた生身のプレイヤーは、現実世界で死んだんだ!」
「………な………」
何を言ってるの。という言葉はキリトの言葉に押し止められた。
「間違いない。……あいつが《死銃》だ」
その妙な通り名のプレイヤーの事は噂話で聞いていた。
「それって、あの、変な噂の……?街中でプレイヤーを撃って撃たれたプレイヤーがそれっきりログインしてないっていう……」
「そうだ……」
キリトは頷くとかつて無いほど深い衝撃や恐怖などの様々な感情を宿した瞳でシノンを射た。
「俺も……最初はあり得ないと思っていた。昨日、待機ドームであいつと遭遇してからも、まさかと否定し続けていた……。でも、もう疑いようはない……あいつは、何らかの方法で、プレイヤーを本当に殺せるんだ……」
キリトの真剣な声、表情、眼差しがシノンに理屈を越えてそれが真実だと伝えていた。
ボロマントはそれから銃を片付けると鉄橋の方へ姿を消した。
その時、ちょうど三回目の《サテライト・スキャン》の時間が来たので、キリトに橋の監視を頼むと、ポーチから端末を取り出し、画面を見る。
が、
「えっ……な、無い!?」
シノン
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