バケモノだ!
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な方を倒せば二対一だ、早く倒さねーとな。)」
鬼達は其々が力でバリバリ押してくる戦法であったが、陣らは連携して事に当たっていた。
鬼達は一対一を…陣らは二対二を…想定して戦っていた。
その為に最初は力で押されていたが、時が経つにつれ二人の連携は増して行き気づけば中級・上級妖怪を圧倒していた。
上級の鬼はまだ余裕があったが、中級の鬼は多く出血し息も上がっていた。
そんな状態の鬼を陣は見逃さなかった、一瞬にして距離をつめ気づけば鬼の直ぐ後ろに現れたかと思えば鬼の頭は胴体とスパッと離れた。
「クソがぁぁーーー!!!」
鬼は頭部が離れて残り少ない意識で最後の断末魔を上げた。
そしてまた一匹の鬼が煙に返った。
「あ…あと一匹や…はぁはぁ」
「ふんっ息が絶え絶えの癖に舐めた口を……まぁ坊主のはまだまだって面してんな。」
「おう良く分かってんじゃねーか…続きをヤロウゼ………鶴子良くやった後は任せろ、なっ?」
初めての実戦…始めての連携…子供達を守りながら…かなりの精神的疲労が重なったのだろう
如何に厳しい鍛練を続けていても実戦の緊張感を知る事は出来ないのだ
鶴子はその疲労で立っているのがやっとといった所であった
そして今の鶴子ではこれ以上の戦闘は困難だと陣だけでなく鶴子も…そして相対していた鬼も悟っていた。
鶴子は今の自分では足手まといになってしまうと考え下がって座り込んだ。
陣は鶴子をおいて一人で鬼に向かって行く…その姿は正しく御陵の武士だった。
覚悟をきめたその姿に…その眼差しに…残った鬼は戦慄を覚えた。
(ついさっきまでやっかいなガキだったんだがな…今では漢の顔に、ホンモノの武士になりやがった。……ならばこそ今、殺さなければ我ら妖はこの漢によって駆逐されてしまう。)
その後の陣と鬼の戦いは正しく修羅場であった。
鬼はここぞばかりに妖力を高め直撃すれば即死であろう攻撃をするも、陣は擦りはするものの僅かな動きで切り傷のみに抑えダメージを最小の動きで最小限に抑えていた。
その応酬は長い時間行われ、はたから見ていた者達はこの戦いが一生続くのではと言う思いが過った者もいた…
そんな戦いも終わりがきた……
「グゥゥォォーーーー!」
「ハァハァ…今、終わりにしてやる。」
息を荒した陣は多くの血を流しながら膝を付いて木刀を大きく振りかぶった。
鬼は斬られると言うのに鬼は怯える素振りが無く陣を見て口を開く。
「何か勘違いしているが、煙になったのは死んだんじゃない……あの世に帰っただけだ。
俺をココで倒してもあの世に帰るだけで時間は掛かるがまた現世に来るんだ。
そしたら今度こそお前
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