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俺屍からネギま
バケモノだ!
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恐怖が消えた……。


「何言うてんねん、陣はんだけじゃない…うちもおること忘れんといてや。折角の武功の機会や、ウチも気張るわぁ!」
鶴子も先程までの強張っていた表情が緩み、どこなく面白そうな顔で文句を言う。


「はは、悪りぃな鶴子!………けど、さっきみたいな面してたらお前の手柄…取っちまうぞ?」


「はっ、上等や!ウチも青山の娘や、そこいらの娘っ子みたいに黙って見てる何て出来るかい!?」
陣の売り言葉に買い言葉を返す鶴子、二人とも不敵な笑みを浮かべていた。


陣は鶴子の答えに満足すると後ろにいた子供達を見て、これまた不敵な笑みを浮かべて言う。
「つー訳でお前ら、俺と鶴子…どっちが武功を上げるか良く見とけ。」

陣の言葉は大きくはないが、しっかりとした声で彼らの耳に入っていった。


「うん…」

「わ、わかった!」

「まかしてよ!」

子供達は口に次々と笑顔で了承としていった。


(大丈夫や、ウチだけじゃない…陣はんもおる。子供達は守る…そんでもって武功も負けへん。………ん?)
鶴子はふと自分だけで無く、周りの者たちの顔から恐怖が消えていた事に気付いた。




(そういや父さまが前に言ってたっけ…


『いいか鶴子、我ら青山宗家は鬼や妖と言ったものの退魔を時には一人で…またある時は集団で行ってきたが、強大な魔の力に屈する事なく戦う事は力では無く心の強さが重要なのだ。

しかし、心の強さ何て自分で何とかしなきゃ行けないんだが……敵は心が強くなるまで待ってはくれん。

しかも集団ではリーダーが腕っぷしがあっても心の弱い者なら、強いヤツが何人いても弱い集団となってしまう。

だがリーダーの心や身体が強くても、信頼出来ない者ならば集団は恐怖に潰されてしまう。

心や身体が未熟であっても信頼出来る者がリーダーならば、その人と一緒なら例え相手が百鬼夜行でも怖く無いもんなんだ。


………心と身体が強く尚且つ信頼出来るリーダーであれば、どんな困難にも立ち向かい大事を成す勇気と力を得る事が出来る。

鶴子もその様なリーダーを目指し、その様な長に仕えるのだ…木乃実様の様なな。』


『ふーーん、よう分からんわぁ。』


『ハハ、鶴子にはまだ早かったか。しかしお前も何れ分かるさ。』



父さま……こう言う事やったんやね。




まぁ、ウチは陣はんの事信頼何てしてないんやけどな……。)


鶴子は陣の姿に父・冬凰が語っていたリーダー像があった…そして鶴子自身、陣をリーダーと認めていたんだが素直に成りきれていないようだ。




「頼んだぜ、みんな。」
そう言って皆に背を見せた陣も背中に、幾人もの幻の武士(もののふ)
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