第三章 聖杯大戦編
第八十話 『外伝10 遅れ馳せバレンタイン』
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でも調合して仕込みますかねぇ〜?」
「なっ!? キャスター! それは卑怯だぞ!」
リインフォースがそれに反論の声を上げる。
「それに勝負は正々堂々とやると二人の間で決まっただろう!?」
「そうですねー。じゃ今回は惚れ薬は諦めるとしましょうか〜」
よよよ〜とわざとらしくキャスターは泣く仕草をするがやはり油断ならない。
それに実際やろうと思えば本気で惚れ薬を調合しそうで怖い。
リインフォースは焦りに駆られていた。
「…リインフォースも大変だな」
「私もチョコ作ろうかしら…?」
シグナムが苦労しそうだという思いでつぶやくが、そこに静かに呟く八神家の決戦兵器(笑)。
「いや、シャマル。おまえはまずは味見もしろ。でないと最悪三人が死ぬぞ?」
「あー! シグナム、失礼よ! 私だって士郎さんのおかげで料理の腕は上がっているのよ!?」
「………士郎は頑張るよな」
ヴィータは落ち着いたのかシャマルをみっちり鍛えている士郎に同情の念を抱いた。
ここにもし志貴付きの寡黙なメイドだった人がいればシャマルに料理の腕で同情しただろう。
◆◇―――――――――◇◆
バニングス邸では、
「鮫島! すぐにチョコレートを用意するわよ!」
「はい。アリサお嬢様!」
二人が親の分も含めて手作りでチョコ製作に精力を出していた。
「呵呵呵! アリサよ。励んでおるな」
「当然よアサシン! せっかくのイベントなのに聖杯大戦のせいで日にちが過ぎちゃったんだから急いでみんなの分を作って渡さなきゃ!」
「ほうほう…」
「もちろんアサシンの分も作っているんだから楽しみにしてなさい!」
「それはじつに楽しみだ。ならばワシのために作ってくれると?」
「勘違いしないでよね!? みんなと同じ分を作っているだけなんだからね!」
「…これが俗に聞く“ツンデレ”という奴か。いや、実に堪能させてもらった」
呵呵呵! とアサシンは豪快に笑った。アリサは顔を真っ赤にして「し、知らないんだから!」とそっぽを向いてしまった。
アサシンももうこのやりとりは慣れたようでさらに顔に笑みを刻んでいたのだった。
◆◇―――――――――◇◆
月村邸では、
そこではすずかと忍がノエルやファリンに習いながらチョコを作っていた。
「スズカ、頑張ってください。怪力持ちの私では役に立てませんから応援だけでもします」
「うん。ありがとね、ライダー」
「でも美由希ちゃんも耳寄りな情報を教えてくれたものね」
そう、知り合い全員に情報をリークしたのは美由希だったのだ。
楽しむならみんなで楽しもうよ! と、いう事で片っ端から連絡を入れたらしい。
「でもそのおかげで私もシホちゃんにチョコを渡すことがで
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