第三章 聖杯大戦編
第七十九話 『聖杯大戦の終焉。そしてこれから…』
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「…さて、では最後の戦いといこうではないか。諸君…」
言峰綺礼は静かに、しかし全員の耳に届くようにそう宣言した。
なのはは言峰綺礼に対して恐怖を覚えているようで同じ感想を抱いているフェイトと手を握り合っている。
はやてにも守護騎士達が守りに徹している。
すずかとアリサも言峰綺礼のその不気味な笑みに顔を引きつらせている。
シホと士郎はその目を憎悪に染める。
そしてランサーが前に出て、
「…てめぇは正気か? 唯一の頼みの綱であるギルガメッシュを殺すなんてよ?」
「私は正気のつもりだが。ランサー」
「ならばすぐにてめぇを殺せる奴らがここに集まっているんだってことも分かるよな?」
「ああ、承知だ」
「なら………。いや、てめぇに問いはもう無意味なものだな」
ランサーはため息をついて、
「じゃ最後に質問だ。…てめぇ、なんの力を手にした…?」
「無論聖杯の力だ」
「そうかよ。なら、もう手加減はいらねぇってことだな?」
「分かっているではないか…? しかし、少しばかり私の話に付き合え。そこの衛宮士郎にもぜひ聞いてもらいたい…」
「…なんだ?」
警戒しながらも士郎は言峰に問いかける。
何を話したいのだと。
「私は前の世界で一度は衛宮切嗣に敗れた。しかし聖杯の泥の力で心臓を失いながらも生き残った。
そして十年後に起きた第五次聖杯戦争…その戦いでは私達は衛宮切嗣の意思を継ぐ衛宮士郎を殺した。
そして聖杯に私の中でくすぶっていた答えの意味を問いただした。
なぜ、私はこうも一般の人とは違うものなのかと…。
どうして人の不幸を愉悦として感じてしまうのかを…。
しかし、聖杯はどう判断したのか知らないが私の願いとは裏腹に世界に泥を撒き散らし世界を滅ぼした。
…そして私は今度こそ答えを得るために新たな世界で再度アンリ・マユを産み落とそうと考えた。
今度こそ絶対の問いかけで持ってして私の答えを得るために…」
そう言って言峰綺礼はその顔に笑みを刻む。
「それだけのために、そんな事のためだけに世界を滅ぼしたというのか、貴様は…?」
「ああ…。貴様がそんな事と評するだろうが私にとってはとても大事なことなのだよ。私はたとえ世界を犠牲にしてでもその答えを知りたい…!」
「この外道が…!」
「ああ、いいだろう。答えを得るためには外道だろうとなんだろうとなってやろう。
しかし、まだ死なん。
まずは貴様達を殺してから聖杯を降臨させまた見るのだ。あの愉悦の瞬間を…!」
言峰は恍惚とした表情をして笑みを浮かべた。
そしてもう言峰綺礼とはどんな話をしても埒があかないと判断したサーヴァント一同は、
「ならば、その答えを知る前に貴様はここで葬る!」
ネロが剣を構えた。
「貴様の道楽に付き
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