第三章 聖杯大戦編
第七十八話 『英雄王の圧倒的な力』
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言峰綺礼が立ち去ってから月村邸に管理局の魔導師がやってきてノアの死体を回収していった。
そして戦闘の余波で受けた被害はやはり結界内だったのでそんなに被害はなく瞬く間に修復されていった。
ただ、正門だけは結界を張る前に破られたので修復はできなかったがこれだけの被害なら軽いものだろう…。
これがもし結界が張られていなかったら被害総額は相当のものになっていただろう。
「…スズカ、大丈夫ですか?」
「ライダー…?」
そこで気を失っていたすずかが目を覚ました。
しかしすぐに先程の無残な光景を思い出したのか「ふぅ…」と青い顔になりソファーに横になってしまった。
「すずか、大丈夫!?」
「う、うん、アリサちゃん…」
「すずか。今は体と気持ちを十分休ませてね。誰もあんな光景を見たら心がまいってそうなっちゃうわよ…」
「うん…ごめんね、シホちゃん…」
それでライダーがすずかを手慣れた手つきで看病をしていた。
こんなところで四日間の記憶が役立つとは思わなかったらしくライダーは心の中で「サクラ、あなたのおかげです…」と感謝していた。
「他に気分が悪い人はいない? いるならすぐに言ってね?」
「う、うん…私は大丈夫だけど、でもシホちゃんや士郎さんはやっぱりこういったものは慣れているんだね…」
「うん。やっぱり心が強いと思うよ。シホ達は…」
「…まぁね、なのはにフェイト。慣れないと戦えなかったからね」
「あぁ。言峰綺礼の心臓を抉りだすという光景とまではいかんがかなり際どい光景はそう珍しいものではなかったからな…」
「でも、やっぱり許せないものがあるわ。今言ってももう手遅れだけどノアにもまだ生きられる可能性があったから…」
「だな。ホムンクルスとはいえ人間と同じく魂があったからな。イリヤも悲しむだろう…」
と、そこにシホはイリヤから話し掛けられた。
みんなにも聞こえるようにイリヤの声が響いてくる。
《…シホ。思い出したわ。ノアについて…》
「イリヤ…?」
イリヤの声は少し沈み込んでいる。
《彼は私の血のつながっていない弟みたいなものだったのよ…》
「弟…?」
《彼は名前はないけど私の予備として小聖杯を埋め込まれていたのよ。だから彼は私達の世界では役目も与えられず死んだと思うわ…。
それなのに言峰綺礼のせいでその滅びちゃった世界では利用されちゃったのね…》
「そうなの…。アインツベルンは…いや、この場合は言峰綺礼か。奴は色々と業が深いわね」
「…しかし奏者よ。奴を討つならすぐに行動をした方がいいと思うぞ? こうしている間にも奴は小聖杯に体を適応させてしまいなにをやらかすか分かったものではないからな…」
ネロの言葉にシホは「そうね…」と頷き、
「言峰綺礼討伐は急いだ方がいい
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