第三章 聖杯大戦編
第七十七話 『総力戦。ネロの決死の一騎打ち』
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「ネロ…?」
ネロがシホにそう話しかけた。
「余の宝具で圧倒してセイバーに止めをさそう! 奏者が命じてくれれば余はそれが可能だと信じている」
ネロはそう言うがシホは今朝に見た幻視した光景を思い出して不安な表情になった。
だがネロはそんなシホの表情を察してか、
「そう不安な表情になるな、奏者よ。余は負けん。絶対に奏者に勝利を捧げよう。約束するぞ!」
ネロの力強い言葉にシホも心が決まったのか頷き、
「ネロ、お願い!」
「任された!」
そしてネロは一歩前に出て剣を構えて、
「セイバー! 一騎討ちをそなたに挑む!」
「…いいだろう。まずは貴様から葬ってやる」
「一騎討ちに応えてくれて感謝する。いくぞ!
レグナム・カエロラム・エト・ジェヘナ―――築かれよ摩天、ここに至高の光を示せ! そして我が才を見よ、万雷の喝采を聞け! しかして讃えるがよい、黄金の劇場を!!」
それによってここら一体の空間が歪み、次にはまるでローマの劇場のような空間へと様変わりする。
これこそネロの宝具。
『招き蕩う黄金劇場』。
かつてネロがローマに築いた劇場を再現する宝具。
この中ではネロの様々なパラメーターがランクアップし敵のパラメーターをも下げる絶対皇帝圏を発動できる場所。
「これは…」
「さぁ、セイバー。この中で余とともに舞ってもらうぞ!」
「いいだろう! 受けて立ってやろうではないか!」
そしていつの間にか全員観客席に座らされていてセイバーとネロの戦いを鑑賞するという場になっていた。
それにより全員はいつの間に座らされたんだ…?という感想を抱くがここでは詮無いことである。
ちなみにノアは反対側に座っていた。
劇場の中ではセイバーとネロがまるで舞うかのように戦闘を繰り広げていた。
「はぁ!」
「ふっ!」
剣と剣がぶつかり合い火花を散らせる。
この戦いはもう互角である。
「うぉおおおおーーー!!」
「はぁああああーーー!!」
剛と柔の剣がお互いに衝突しあいまるで叫びを上げているようだ。
一見互角の戦いのように見える。が、このネロの宝具にはタイムリミットがある。
これが切れればまた両者のパラメーターは元に戻ってしまいセイバーがネロを圧倒するだろう。
ネロはここで勝負を決めようとしていた。
「奏者よ。この剣、そなたに捧げよう! いくぞ! これが…最後の一撃だ!!」
「こい!!」
「この一撃に、すべてを賭ける! 童女謳う華の帝政!!」
「負けん! 約束された勝利の剣!!」
二人の技が至近距離で同時に放たれた。
そしてネロの攻撃はセイバーの腹を見事貫通した。
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